健康診断があったですよ。
視力測ったり身長体重測ったり心電図をとったり。ちょっぴり身長伸びてたり。

心電図録ってる時に、「安静にしてろ」とか言われてたんだけど視力検査受けてるおばさんの声が聞えてきて、ふだんひゃあひゃあ言ってるおばさんが緊張した声で「うえ」とか「みぎ」とか言っててなんかおかしくてつい笑っちゃいましたよ。
心電図がおかしかったらあのおばさんのせいだから。おばさんを再検査して下さい。

その後血を採ったり、やる気の無さそうな医者の問診を受けたりして最後がレントゲン。
胸はいいんだけど胃がね。
ちょっとね。
なんかあの飲むしね、バリウム。
飲むのはいいけど出すのがね、バリウム。
会社のトイレとか混んじゃうのね、バリウム

なんて考えてたら私の番に。なんかシュワッとする粉とバリウム飲んで台のとこに。

技師の「右向け左向けぐるっと三回まわれ左側をちょっと上げてそこで止まれ」だの言いたい放題の指示に素直に従う。

「はい、軽く息を止めて」


軽く?息を?
とめる?
軽く?

厳密には止めなくてもいいってことか?ちょっとは漏れてもいいってことか?
んふぃ、くらいはいいのか?と迷っているうちに、「はいっ、今度はうつ伏せになってください」と次の指示が出てしまった。
しばらく回ったり止まったり軽く息を止めたりしていると、突然、
「今日は何も食べてないですよね?」
「はい」(そう言われたからな)
「きのうの夜は何を食べましたか?」
え?きのうの夜?
なんだっけ?きのうの晩飯。っていうかなんでそんなこと訊くんだ?
そうか。
認知症の検査も兼ねてんだな。胃の中を覗きながらきのう何を食べたか訊けば本当のことを言ってるかわかるってわけだ。考えたな。

えーっと、きのうの夜はぁ…。何食べたっけ?
必死で考える。えとえと、そうだ!
「えと、豚肉とあと、…」
「あーわかりました。けっこうです」
待ってくれ!まだ思い出せるぞ!もうちょっとだけ時間をくれ!そうだ!納豆食べたぞ!納豆は毎日食べるからな、これは確実だ!
技師は冷たく言った。

「胃の検査をする前の日は消化のいいものにしてくださいね。うどんとか。消化の悪いものだと胃に残っちゃってきれいな写真を撮れないんですよ」
そして、最初に飲んだシュワッてなる粉をもう一回飲まされた。
そうか。そうですか。
でも今までそんなこと言われたことなかったなぁ。夜九時までに食事を終えろとかは言われてたけど。好きなもの食べてたなぁ。歳のせいで消化力が衰えたのかな?
まぁとにかく、次からは消化のいいものを食べるよう心がけよう。うどんとか。

検査が終わって下剤の説明を受けてる時、しめじと玉ねぎを炒めたのも食べたことを思い出したが、言わないでおいた。
しめじも消化悪そうだもんね。
写っちゃったかもね、しめじ。
きっと言われちゃうんだろうな。
「しめじを食べていたのに思い出せませんでしたね、再検査です」