582 地下牢巡察

あまり知られていないことだが、「オトーラの書」には地下牢がある。
地下牢には囚われている。
「オトーラの書」への侵入を図った多くの「あれ」、スパムコメントが。

やつらは国籍も人種も不明だ。でも不明な言語でなにか口々に叫んでいる。
「ko5hme6by32k3d39l873ge0aq52s802s.or/]uwbc」
はい??
「52644k4s208udqv46hf31u5bd2mqqs.org/]uwvgofyikc[/u」
なんだって???

彼らの言葉は理解できない。そもそも言語であるかも疑わしい。

でも時々日本語で話しかけてくる者もいる。
「この記事はヘルプ 人 作成」
えっ?
「こんにちは! 」
はい、こんにちは。
「私は単に親指アップ 大きな巨大  あなたA提供あなた与える ために 情報素晴らしいです」
え?すば?え?え??
「新しい エンブレムロゴリーダー。 いくつかの日前?どれわから?」
エンブレ?え???
「私はかなりのような 読ん ポストの記事 人と思います」
お前、ひょっとして、バカ?
「おかげための素晴らしい投稿!  かなりそれを読んで楽しんで、あなたは可能性がありますには、」
おかげためだって、バーカバーカ。バカでありますには。
「有益である、私が持っている良いそれはです ノウハウ」
ぶゎぁーか!ぶゎゎゎあああぁーかっ!!

地下牢の囚人たちを理解するのは困難だ。
囚人たちは日々増えてゆく。
しかし。
私がいちばん腹立たしいのは、スパムが毎日送られてくることではない。

腹立たしいのは、私が一生懸命書いた文章より、変な日本語を並べたスパムの方がよっぽど笑えるってことだ。
これはくやしい。
スパムに負けない文章力を身につけるのだと固く心に誓う可能性がありますにはノウハウ(←さっそく使ってみた)。

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