僕らの心に今も生きている伝説のSF雑誌「月刊スターログ日本版」。私の手元にある中から行き当たりばったりに選んだ一冊をふんわか語るコーナー。ついに第10弾。めでたい!
今回は、月刊スターログ日本版創刊5周年記念企画第1弾「スターウォーズ・サーガ全貌徹底究明」だよ!

月刊スターログ日本版NO.57:1983年7月号 定価680円

表紙画像

表紙:さすが暗黒卿、絵になります

目次

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巻頭のピンナップは表も裏も『スターウォーズ ジェダイの復讐』“ STAR WARS RETURN OF THE JEDI ”。
公開直前ということでさすがに原題は “RETURN OF THE JEDI ” になってますね。リターン。帰ってきます。ジェダイは “REVENGE” なんてしないのさ。
そもそもスターウォーズ第1作の公開に合わせて創刊されたスターログ日本語版。創刊5周年と、映画3作目公開直前が重なって、特集もピンナッププラス本文20ページと力が入ってます。
スターウォーズ1作目の日本公開は、アメリカで大ヒットしてから一年遅れで、日本のSFファンはかなり待たされた感じだったのですが、これがもし数ヶ月程度の遅れだったらスターログ日本語版って創刊されなかったかもとふと思いました。
特集は『ジェダイの復讐』が中心ですが、主なキャラクター紹介もあって、面白いのがそれぞれの「性格」。

ルーク:勇猛果敢、純朴、浪漫的
レイア:自尊心強く率直で活発
ソロ:陽気、尊大、クール、有能
C-3PO : 心配性、用心深い、同情的、マナーがよい
R2-D2 : 短気、口数が多い、ずうずうしく生意気
ヨーダ:くちうるさい、悪餌
ボバ・フェット:機略家、冷酷、まめ
ダース・ヴェーダー:ダイナミック、冷血漢

覚えておきましょう。ボバ・フェットは “ まめ ”、ヴェーダー卿は “ ダイナミック ” !

いよいよ三部作の最終ということで物語的にも決着がつく(はずの)『ジェダイの復讐』。スターログでは「SW “ ジェダイの復讐 ”大予想アンケート全50問」を出題し、読者から回答を募集しています。
三作見た上では常識になっているものも、どうともはっきりしなかったものもありますが、面白いのでいくつか紹介します。

01

02

03

04

5で三船敏郎の名前が出てくるのは1作目でオビワン・ケノービ役のオファーがあったけど三船敏郎が断ったという噂があったからですね。
8はおふざけ問題ですかね。ボーバ・フェットはドリフのコントみたいなふざけた死に方をするのでおふざけ問題がお似合いでしょうか。でも、のちに明らかになるストームトルーパーの正体を思うと37はなかなか興味深い設問ですね。惜しいっていうか。


そのころ『さよならジュピター』は始動していた

小さな記事ですが、私の大好きな『さよならジュピター』も、「さよならジュピター始動す!」という見出しで制作の開始が報じられています。
記事によると「1977年以来、足かけ7年にわたって製作準備が続けられてきた『さよならジュピター』が、ついにこの4月から製作が開始された」そうだ。
この号が月刊スターログ5周年ということは、それより2年前。ってことはスターウォーズ以前から、ということですね。7年前がどの程度のスタートだったかは知りませんが。

★1977年 東京某所

「小松先生、日本でもいい感じのSF映画が欲しいとこっすね、にせんいちねんみたいな」
「作りゃいいんだよ。SFは俺たちなんだから。小説やアイデアは日本のSFが世界一なんだから」カチッ(←タバコに火を着けた音)
「そうっすね。俺たちにせんいちねんより世界一なのに怪獣やアニメに足引っ張られてるっすよね」
「そうだよ。にせんいちねんくらいのを作っときゃいいんだよチャチャッと」カチッ(←2本目のタバコに火を着けた音)
「そうっすね。メカデザインもにほんいちがせかいいちだから、チャチャッとリアルなメカも出して」
「お前ら若いもんはメカが好きだからなぁ。でも由美かおるも出さなきゃダメだぞ」カチッ(←3本目のタバコに火を着けた音)
「由美かおる?なぜですか?」
「由美かおるが出ないSF映画なんかありえんだろう!きみは『エスパイ』を見とらんのか!あのシーンだよ!由美かおるのあのシーンだよ!せかいいちだよ!」カチッ!カチッ!カチッ!(←4本目5本目6本目のタバコに同時に火を着けた音)

という最初のブレーンストーミングから7年。ついに『さよならジュピター』の製作が開始されたのでした(*すべて筆者の妄想です)。

いずれにせよ私が『さよならジュピター』について初めて目にしたのは月刊スターログ誌上でしたけどね。

★さよならジュピター

★エスパイ

 

そのころ電話は “ SF ”に近づいていた

SF情報専門誌のスターログは、科学情報の記事も載せていました。この号では電話を特集、「SF電話考」というタイトルで、当時の最新技術である光通信、LSI、コンピュータ、衛星通信技術などを紹介しています。
光ファイバーケーブルの断面図や断面写真などが載っています。ちなみに光ファイバーケーブルの直径は125μmとなっています。今でもそのくらいなんでしょうか? 125μmってどのくらいか分かりませんが。
その他、
・家庭の電話一本でコンピュータから情報を得られる時代がもう来ている
・電話網をディジタル化することによって電話回線があらゆる情報機器の回線に
という見出しを見ることができます。
パソコンが家庭に普及するずっと前のこと、コンピュータはどこかに置かれていて、そこから電話回線で情報を引き出す方が合理的だったということでしょう。その後パソコンが各家庭に普及して、状況はやや変わりましたが、さらに今ではスマートフォンでネットとかクラウドとかもっとデカいところから情報を(無線で!)得ていることを考えると、規模や技術は違えど、この記事の方向というのは正しかったんだなぁ、と思いました。そしてしみじみ、もうとっくに未来に生きてるんだなぁ、とも。

そのころ読者はビデオソフトを売りたがっていた

この号の読者コーナー「LOG COMMUNITY」の「FOR SALE」で読者たちはこんなものを「売ります」といってました。

*レナード・ニモイ氏来日時の生写真(こっちへ向いたアップあり)
*ビデオソフト(VHS)「スーパーマン」を15,000円、「スーパーマンⅡ」を18,000円、2本合わせて買ってくれる場合は30,000円で。その他「フラッシュ・ゴードン」「1941」「「ピートのドラゴン」「ギャラクシーナ」を各15,000円で
*ビデオソフト(ベータⅡ)「スタートレックⅡ(3回使用)」を9,500円、「メイキング・オブ・レイダース(1回使用)を9,500円で
*輸入版「キャノンボール」(VHS)を20,000円で。まだ1回しか観ていません
*「スーパーマン」(BATAⅡ)を15,000円で

ビデオソフト高かったからなぁ。私はビデオデッキ自体持っていなかったのでこの時期に買った記憶はありませんが、この号に載ってる直輸入ソフト販売店の広告では、

『ブレードランナー』¥14,800
『悪魔のいけにえ』¥20,800
『シンドバッド七回目の航海』¥23,800
『ドラゴンスレイヤー』¥27,800
『メガフォース』¥20,800
『遊星からの物体X』¥27,800

高けー高けー。
でも、物心ついたときから家にテレビがあったけど録画なんて夢の夢、思いつくことすらなかった私の世代にとって、映像を所有できるというのはものすごく価値のあることなんですね。思い切って買っちゃう気持ちもわかる。で、買ってうれしかったのもつかの間、「そう何回も観ねぇよな」と気づいて売りたくなる気持ちもわかる。
レンタルビデオ屋が流行るのはもうちょっと後なのかな?
物心ついたときから家に録画機器があった世代は映像を所有することに対してあまり価値を感じないだろうからソフトも売れなくなるわけですよねぇ。
そして今や動画はネット配信時代。しかも定額でかなりの作品が見放題。なんとあの にせんいちねん も。つくづく未来ですなぁ。

と、しみじみ自分が歳をとったことを感じたところで、「オトーは月刊スターログと」#10 はここまで。次回#11までごきげんようさようなら!五月病に負けるなよ!


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