百円ショップへ行くたびに気になっていたこれ「文庫本と同じサイズのノート」。
わかりやすい商品名だけど「文庫本サイズのノート」でよくね?
と思っていたことはさておいて。気になってしょうがなくて手にとってペラペラしては買わずに棚に戻してたんですね。
というのは、本とかノートとか紙を綴じたものが好きで、本とか内容とは関係なく、厚いだけで欲しくなっちゃったりするんですね。『畜産大辞典』とか見るだけではぁはぁしちゃう。

文房具屋にいっても、筆記具を見るのも好きなんだけど最後はやっぱりノート類の前ではぁはぁしてる。大学ノートを四冊くらい無理やり束ねて分厚くしたのなんか見るとうっとりしちゃう。

でもね。
本屋ではあんなに素敵に見えたあなた(『畜産大辞典』のことね)でも、うちに連れて帰っても開いたり閉じたりペラペラしたり開いたり閉じたりペラペラしたり開いたり閉じたりペラペラしたり開いたり閉じたりペラペラしたり、ただそれだけ。
だってあたしには読むとこないんですもの。畜産してないし。
無理やり四人緊縛されて分厚くされたノート。あなたも同じ。
だってあたしにはそんなには書くことないんだもの。畜産してないし。

というわけで。まぁ買ってもそんなに使わないしなー、と買わずにいたんだけど、最近紙の加工に凝っていて、材料探しに余念のないオカーと一緒に百円ショップダイソーに行ってぶらぶらしていたら、きょうもまた出会ってしまったんですね。「文庫本と同じサイズのノート」さんと。
と言うより、あそこらに行けばまたお会いできるんじゃないかしらと思って行ったあそこらにやっぱりいらっしゃったんです。ひっそりと。野菊のようにひっそりと。六冊寄り添うように。
で、パラパラパラ、と。
パラパラ、パラ、と。
パララ、パララ、パラ、パラ、と。
ほんで、今日はついに買ってしまったんですね。
これ欲しい。でもなに書くんだ俺。でも欲しい。でもなに書くんだ俺。みたいないつもの葛藤はありました。
でも買ってしまったんですね。今日は。
ほら、
梅雨だしさ。
雨降るじゃん。
お出かけできなくて家に引きこもりがちじゃん。だからいいじゃん。

というわけで我が家にやってきた「文庫本と同じサイズのノート」さん。
表紙が薄めの紙なので、持ち歩いたらすぐにベロベロのグシャグシャのビリビリになりそうなので、カバーを着けることに。
文庫本を持ち歩くときいつも使っている合皮のカバーはぶかぶかだったので、手元にあった厚紙で製作開始。

裁断機やらカッターマットやらが揃っているオカーの加工場を借りて作業を始めると、オカーがやってきて見つめている。
見つめながら時々クスっと笑ったり、
「なんで測んないの?」
だの、
「それじゃ曲がっちゃうじゃん」
だのと私の作業にケチをつける。挙げ句の果てに、
「結局なにをどうしたいの?」
などという。
そうか。
あんまり考えずに始めちゃったな。なにをどうしたいか。なんかカバーみたいなものになればいいや、くらいなんだけど。そんな立派な本格的なカバーは求めてなくて、だいたいカバーっぽいもの。カバーチックとでもいうか。そんなんでいいんだけど。

曖昧な私の態度に業を煮やしたのか、
「ちょっとどいてみそ」
作業台から追い出されてしまった。我が家の工場長の登場である。見習いの工員には難易度が高すぎる製品だったのだ。
工場長は、裁断機、製本テープ、折り目をクッキリさせるヘラ、お星様キラキラ模様が印刷されたテープなどを駆使して手際よく仕上げてしまいました。さすがオトー家認定マイスター。
最後に背の部分を両面テープで貼り付け、書籍でいう「小口折表紙」の形式になりました。

完成!

そこはかとなくただよう高級感

そこはかとなくただよう高級感


表紙が本体よりひとまわり大きくなって(この大きい部分を専門用語で「チリ」っていいますね)高級感を漂わせています。小口(背と反対側)のキラキラ星テープがキラキラして素敵!
なんかもう立派になっちゃった「文庫本と同じサイズのノート」さん。表紙がやや大きいので今や「文庫本よりやや大きい表紙を持った本体は文庫本と同じサイズのノート」さん。名前がどんどん長くなります。そのうち同級生が「学校に行こうよー」と」迎えに来ます。

せっかくなのでちょっと自作キャラを描いてみたりなんかして。

こざかな侍&ほつれパンダ

こざかな侍&ほつれパンダ


書いた時ににじんだりインクが裏に抜けないかちょっと心配でしたが、0.5mmのジェルインクペンでは大丈夫でした。これでいこう。試しに万年筆でも書いてみましたが、ところどころインクが裏に抜けちゃうので向かないですね。

というわけですっかり立派になっちゃったので、店で売っている本のように立派なことを書きたいところです(世界平和への提言とか、各種差別撤廃への道とか、最近のグローバリズムにもの申す、みたいな)が、最初に落書きみたいの描いちゃったのでもうそんくらいのところでいいや。

このノート全部使い切ったらまた買ってあげます。そのとき思う存分世界平和だのグローバリズムだの書きまくればいいさ。書けるもんならね。
しかし、そもそも持ち歩くためにカバーつけようとしたんだけど、これ持ち歩いて落書きを書き続けるのか俺。ジェルインクペンで。
そんな俺、今月で55歳。

 

 

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