オトーは月刊スターログと #20: 1981年11月号

「オトーは月刊スターログと」ついに第20回。えらい!俺。最新作が11のドラクエより9もえらい。ドラクエやってる人も冒険に疲れたらこれを読んで癒されてください。
というわけで、記念すべき第20回は、ドラクエもファミコンも無かった1981年からやってきた月刊スターログです。

月刊スターログ日本版NO.37:1981年11月号 定価680円

表紙 シド・ミードの表紙多いですよねー

目次

巻頭ピンナップ、表のカラーは劇場版『スタートレック』“Star Trek: The Motion Picture” よりUSS エンタープライズ号。改装が終わって宇宙ドックで発信を待っているシーンの写真です。裏のモノクロは映画『禁断の惑星』“Forbidden Planet” よりROBBY THE ROBOT。ロビーに酒を作らせた料理人とロビーが握手してる写真です。

そのころスキャナーズは頭を吹っ飛ばしていた

『エスパイ』なら由美かおるのあのシーン、『ゴジラ対メガロ』ならメガロのダム破壊シーン、と、あるシーンだけが強烈に印象に残ってしまう映画がある。デヴィッド・クローネンバーグ監督の『スキャナーズ』“Scanners” ならもちろんハゲ親父の頭が吹っ飛ぶシーン。
超能力で頭蓋内部から破裂するシーンが、5枚の連続写真で載っています。記事には吹っ飛ぶ頭部モデルの作り方と破裂シーンの撮影方法も紹介されている。

監督クローネンバーグを驚嘆させた精巧な頭部モデルは、俳優ルイス・D・グロンデの型取りから始まる。歯型を取る時に歯科医が使う速乾性のアルジネイドが材料だ。凝固したその型に溶かし粘土を流し込み、取り出した頭蓋模型の周囲をワックスで固める。内部にはシロップ状の血糊と脳髄に似せたフォーム・ラバーを詰め、最も外側の顔かたちはゼラチンを何回も塗り皮下組織の感じを出している。後は皮膚を肉色に着色して “破裂頭 ”の完成だ。
問題の破裂シーンは爆発物を頭部に仕掛けたり2〜3通りの方法が行われた。結局 G・ゼラーが背後からショット・ガンで撃ち抜いた時に一番ゼラチンの飛び散り具合がリアルだったので採用。

ということです。なんだよショット・ガンかよ。「内部から破裂」という設定が非現実的でよかったのに。外から撃ってると思うとちょっとがっかり。なんかふつーっていうか。
G・ゼラーというのはSFX担当のゲイリィ・ゼラーのことで、『ウィズ』、『ゾンビ』といった映画に参加している人だそうです。

スキャナーズ リストア版 (字幕版)

 

 

 

 

そのころ『うる星やつら』の裏番組は『おてんば宇宙人』だった

『2001年宇宙の旅』のテレビ初放送のニュースとともに、秋の新番組の紹介もされています。
紹介されているのは、横山光輝原作の『六神合体ゴッゴマーズ』『ロボット8ちゃん』『銀河旋風ブライガー』『うる星やつら』、そして、キラキラ星からやってきたおてんば娘チカちゃん(高見知佳)が活躍する『おてんば宇宙人』。
『おてんば宇宙人』は佐々木守脚本、山際永三監督のコメットさん路線の内容らしいですが、『うる星やつら』の裏番組で、「しかし、こういう2本を同じ時間帯でやられては困るんだよねぇ、まったく!」などと書かれています。家庭用録画機が普及する前にはよくあった悩みですね。技術の進歩普及は素晴らしいですね。
『おてんば宇宙人』、私はまったく記憶にありませんが、調べたら9話で終わってるみたいですね。低視聴率が原因らしいです。『うる星やつら』は強かった。『うる星やつら』もおてんばな宇宙人の女の子の話だからかぶってるっちゃーかぶってる。観たことないからわかんないけどさ。
ギンギラ公爵役で横山やすしが出演してます。どんなだギンギラ公爵。

 

そのころハーラン・エリスンは『アウトランド』に怒っていた

映画好きな上に「ケンカ屋エリスン」の異名もあるSF作家ハーラン・エリスンは、連載コラムでショーン・コネリー主演の映画『アウトランド』“Outland”に怒ってました。
『アウトランド』を観ている間は楽しんでしまったが、後でアホらしい映画だったと気づいたそうです。

これこそ、全てのこの種の映画を試す知的試金石だと思う。どんな感想を持つかね、仮に劇場を出ながら、知的な人と映画について語り合っていたら。その時の相手は、人体が爆発するたびに拍手するようなファンじゃダメ。マット・イフェクトやミニチュア・モデルや鮮やかな光の効果にヨダレを流す一方、批評眼を閉ざすような公平欠く青二才(年齢不問)も論外。その相手は良い映画を心から愛し、楽しめる人であるべきだ(僕がそういう人間であることが、今になってもわからないようなら、君と僕とは意思の疎通ができていないことになる)。(訳:黒丸尚)

なんかもうスターログ読者を否定するようなお言葉です。
以下『アウトランド』のどこがアホらしいか例を挙げていくのですが、主に科学考証に関することみたいです。で、とりあえず宇宙保安官が死体から血液を採取するシーンの「そこから取ってあんな風に取れないだろ」みたいな例をあげてますが、アホらしリストは500くらいあるそうで、以下次号に続くとなっています。
科学的な考証のおかしいところをあげて、それに対して予想される反論も提示して、それをまた否定するというちょっと最近の炎上狙い(と言われている)ブログみたいな文章だな、と思いました。

 

というわけで今回はここまで。世間のお子様は夏休みに突入しているので、予告していた「夏休み『さよならジュピター』特集」をやらなければと思っているのですが、小説版を電子書籍で見つけて買ってしまったのでそれを読み終わってからにします。現在33パーセントのあたり。長いんですよねー。それに今読むとあんまり面白くな、、それではみなさん次回までごきげんよう!さようなら!

オトーは月刊スターログと[総目次]

 

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