日々棒読み017 老いてこそのトトロとヤマト

先日、アニメ映画『となりのトトロ』を孫と一緒に鑑賞するという、地味な人生をコツコツ生きてきた者へのご褒美のような時間を過ごしました。
それ以来、お姉ちゃん(5歳)がサツキちゃん気取りで弟(2歳)の面倒を見るという微笑ましい場面が展開されていますがそれはそれとして。

結婚前に妻と映画館で鑑賞してからテレビ画面でも何度も観ている『となりのトトロ』ですが、今回はそれまであまり気にならなかったところで感動してしまいました。
それはエンディングの歌が流れ始めたあたり。
無事帰ってきたメイちゃんとおばあちゃんが再会して抱き合うシーン。
おばあちゃんが「あ!」という顔で駆け出し(メイちゃんではなくおばあちゃんが先に映っているところがミソ)、メイちゃんも駆け出し抱き合います。
いや、初見時も感動して「よかったよかった」のシーンだったとは思いますが、今回初めて感じたことがありました。何と言ってもおばあちゃんがここで走るのがすごい。
多分おばあちゃんは普段は走らないと思います。というか走れないんじゃないかと思います。
年寄りは走れないんですよ。
でも無事だったメイちゃんを目にして思わず駆け出してしまった。
走れないけど走っちゃうことの意味。それが、何もない平らな道を歩いていても蹴つまずいてしまうまでに老いた今ならわかる。

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もうひとつ。
Amazonプライムビデオでテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』を配信していたので鑑賞していました。
一番最初のシリーズ。
ヤマトが航海を進めて、距離が離れたのでいよいよ地球との交信がこれで最後だということになった第10話。
乗員には地球の家族との通信が許されます。
皆、限られた通信時間の中で地球の家族と交信します。中には生まれたばかりの子供を地球に残してきた乗員もいて、この通信は貴重な時間でした。
そんな中、古代進は不機嫌に艦内をほっつき歩き、沖田艦長も艦内を意味もなく徘徊しています。二人とも地球に交信する相手などいなかったのです。
初見時(中一だったかな?)は、そんな孤独な二人がかっこいいと思ったのですが、自分が老いた今では違う印象で、家族を残してきた乗員の気持ちが胸に刺さります。
娘を気遣って明るく見合い写真を見せる森雪の両親もいいのですが、何より徳川機関長。
なぜかって孫がいるんですよ徳川さん。
息子たちにはあーだこーだ小言を言いますが、孫のアイ子ちゃんは可愛くてしょうがない様子。
いつもは冷静な徳川機関長ですが、通信時間が切れると取り乱してしまいます。
わかる。お前の気持ちはよくわかるぞ彦左衛門。

というわけで、年を経てから鑑賞するとまた違った感じ方ができるという話でした。

あ、そうそう。今さらすぎる話ですが、私は今回初めて気づきました。
ヤマトの航海班長島大介の弟は次郎。「しまじろう」なんですね。

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