予告編もアマプラのカテゴリーも「コメディ」。
でもコメディとしてはちょっと微妙な映画でした。
笑う場面もちょいちょいあるのですが、この映画の筋は大真面目な実話です。
ベートーヴェンの秘書的な立場に(短期間)いたシンドラーという男がベートーヴェンの伝記を事実を盛ったどころか大嘘盛り盛りで書いて刊行します。
それは売れに売れ、世間のベートーヴェン像となってゆきます。
刊行当初から内容に疑いをもたれていましたが、正式に虚偽であると認定されるまで百年以上かかっています。
これ、『アマデウス』に匹敵するくらいのテーマだと思いますが、そういう作りにはなってません。コメディとなっています。しかも安い作りの。
なんていうか、コントと豆知識番組の再現ビデオを混ぜたみたいな感じ。
ところどころ笑えるし、「筋」の部分は興味深い、観ているこっちの気持ちをチューニングしながらの鑑賞を求められる映画でした。
潤沢な予算で、キャストもリアルに作れば傑作になったような気がします。ものすごく予算をかけないと取り返しのつかないヘンテコな映画になってしまいそうですが。
ただ、原作が日本人の著作のノンフィクションなのでそれはそもそも望めなかったのかもしれません。
原作者がこの映画を観てどう思ったか興味があります。
笑えそうなコメディだと思って映画を観た私が原作を読むことに決めたので、リアルに作ったのに準ずる効果があったのかもしれません。
原作あるの知ってたら先に読んだと思います。読むの楽しみ。
あ、あと、モンティ・パイソンでベートヴェンがちょっとアレな人間としてでてくるコントがありましたが、本当のベートヴェンがあんなだったらシンドラーの捏造を信じたくもなるかな、とちょっぴり思いました。




