日々棒組み723 ある日会社で考えたちっとも大切じゃないこと

シャーペンの先っちょにちっちゃいゴムがついてるの知ってる?
芯が出てくる先っちょの円錐型の内側。ほっとくとするっと出ていっちゃう芯を「まぁ待て落ち着け、ワンノックでワンノック分しか出ちゃダメだ」みたいに仕切ってるやつ。「それにいいかお前ら、張り切ってここから出ていったってすぐすり減って消えていくだけなんだぞ、そんなのつまんないだろ?」なんて、イキってる若いもんをたしなめる役目ももっている。

で、このゴムってある時取れちゃうんだよね。ポロっと。
小学生のころはシャーペンといえば身の回りにある数少ないメカニカルで、大事にしていたものだが、ある時芯が出てこなくなって、どうしたんだろ?と円錐を外すとこのゴムが落ちて来るのね。ポロっと。
小学生はこんな小さなものが大事な役目を持っているなんてわからないから外れたまま使おうとするのね。すると、ノックすると芯がするするっと落ちちゃう。
「なんだこりゃ?」
よくわかんないけどさっきのゴムがなんかしてたんだと思って元に戻そうとするけどちっちゃ過ぎて指先で押し込んだりできない。ふと思いついてシャーペンの芯の先っちょに軽く刺して円錐の内側に押し込んでみる。
これでオッケーとノックするけど芯は出てこない。
そりゃそうだよね、壊れてる元の状態に戻っただけだもん。
でもまぁ大事なメカニカルなのですぐにはあきらめられず、時々様子見でカチカチやったりして。でも芯は出てこなくてがっかりしたり。
ある時、そうだ!ゴムが固定されていればいいんだ!とゴムの先っちょに接着剤を塗って芯に刺して円錐に押し込んで、「もう乾いたかな〜」ってカチカチやるんだけど芯は出てこない。そうだよね。穴がふさがってるもんね。接着剤で。
これでもうそのシャーペンはおしまいなんだけど、でもゴム部以外のメカニカル(スプリングとかカチカチやってまた戻ってくる仕組みとか)には問題がないシャーペンはなんか捨てられなくて机の引き出しにそっと入れたりするんだよね。まぁもう使えないんだけど。

なんでこんなこと書いてるかっていうと、会社で使ってたシャーペンがこうなったのね。ゴムポロリ。もう随分長く使ってるやつだったんだけど、
あー、これあれじゃん!
て懐かしくなって、ゴムを芯に刺して円錐に押し込んだりして。
一応カチカチやったりして。
ダメか〜21世紀の今日でもダメか〜。
ってちょっと楽しんだりして。
で、
また引き出しに戻したのね。もう使えないんだけどさ。


blinkpanda

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