デカいロボット勝手に自己犠牲。漫画『ザ・ムーン』を読んだら

夜中にAmazonで見つけてつい買ってしまいました。ジョージ秋山作『ザ・ムーン』。
好きだったなぁ。
糞虫!
糞だもんなぁ。
糞ってあんた。

ジョージ秋山『ザ・ムーン』(1)

電子書籍で全4巻。懐かしさで4巻買ってしまい、第1話「連合正義軍の平和」を読み終えたところです。第2巻の途中ですね。
序盤の謎だらけ展開はよく覚えてました。
ムーンがどうやって動くのかとか、サンスウたちと同じようにイライラして考えてました。
ムーンがどうやって動くのか分かってもイライラしてました。
なんでいつも9人一緒にいないんだよ、と。いつも9人一緒にいて、同じこと考えてればいいじゃんかよ、と、10歳の私は考えていました。
でも大人になった今ならわかります。
そんなの無理。

当時はムーンが悪いやつをバリバリやっつければいいのに、と思って読んでいましたが、そんな単純な話ではないことが今ならわかります。
でもきっとそんな複雑さも自然に読んで心のどこかに残ったんだろうな、という気もします。
連合正義軍が水爆を使おうとしていることを知ったサンスウは、図書室で原爆について調べ、その恐ろしさを知り、なんとしてでも食い止めなければと決心します。
当時の読者はサンスウと同じ気持ちになったと思います。
そして9人の子供たちがムーンを動かそうとするときに一緒に脳波を送っていたに違いありません。私がそうでしたから。

第1話の最後で、子供たちの命令がないままムーンは海の彼方に姿を消します。
ジャイアントロボも大鉄人17も最終回で命令無視して自己犠牲の果てに消えていきますが、ちょっと似た感じの結末でした。

でも第2話があるので、きっと元気に帰ってくるのでしょう。
昭和の漫画は荒っぽいけど何か強いものをぶつけてくるね。
ムーンが去ってゆく場面では憲法第9条が記述されてました。
作者は読者の子供たちに伝えたいものをはっきりと持っていたのでしょう。
続きが楽しみ。

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