日々棒組み803 普段着のEXILEみたいな人

今日はいつもの病院の日だったので会社を休み(夏休みが残ってた)、いつもの病院でいつもの検査やら何やら。
その帰り道。

地元の駅で降り、国道方面へ。
商店街の先に見える国道の信号は赤。
黒いシャツをひらひらさせてちょっとチンピラ臭がする男が信号待ちしているのが見えた。
軽く警戒しながら近づくと、頭髪はテカテカびっちり決め、顔の下半分は手入れの行き届いたヒゲに覆われていて、チンピラというよりは「EXILEの誰かの普段着姿」みたいな男だった(両者の差分の解説は割愛)。

車道の信号が赤に変わり、歩行者信号が青になる直前。
EXILEみたいのは車道に三歩ほど踏み出し、そこで両腕をガバッと広げて車道を左右見渡した(映画『ショーシャンクの空に』のポスターみたいなポーズ)。口元はニヤリと吊りあがり、広げた両手の中指を立てている。
なんだそりゃ?
呆気にとられていると男はもう一度ニヤリと笑い、横断歩道を渡って行った。
私の帰り道と方向が一緒だったので少し距離を置いて観察。
少し歩いていると、若くてきれいな娘さんの自転車とすれ違った。男はゆっくり振り向いて走り去る娘さんの背中を見つめてニヤリ。
なんだそりゃ?
念のためもう少し距離を離して観察。
両腕を広げてくるくる回りだしたら面白いな、と想像して笑いそうになっていたら、男がまた両腕を広げて空を見上げた。指は立てていなかったが、ゆっくり左右に振った顔はやはりニヤリと笑っていた。
なんだそりゃ?
なんかの練習か?
その後も男は腕は広げないものの、時々ググッと振り向いて後ろを見ていた。やはり口の両端は大きく吊り上っている。私はそのたび道路に目を落としたり、遠くを見るふりをして男と目を合わせないようにした。くるくる回りながら近づいてこられたらイヤだったので。

コンビニが見えたあたりで向こうから若い娘さんの自転車がやって来た。
さっきの娘さんよりはやや地味だが、清楚で美しい娘さんだった。
男の行動が気になったが、男は今度の娘さんにはまったく反応せず、そのまま歩き続けた。
なんらかの基準があるのだろう。

男は直進してコンビニの左側へ、私は右に曲がって家路についた。
暑かった夏とももうすぐお別れだ。
なんだそりゃ。

linelink01
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