夏休み企画でテレビ放送したものを鑑賞。
すでに日本の歴史の一部になっているドラえもんの基本ストーリーに突っ込むのは非国民的不敬罪に問われそうだが、セワシくんが初めてのび太の前に現れた時はジャイ子の血もひいていたはずだが、そのへんはドラえもんヒストリーの中で解決されているんだろうか?
スタートレックで言えばクリンゴンの外見の変化くらい大事な問題だと思うが。
小学生の時に漫画で出会ってから40年以上のつきあいだけど今日初めて気づいたよ。
そもそもしずかちゃんと結婚するってのはあとあとわかったことだけどさ。
でもジャイ子はジャイ子でのび太と結婚しなかったからこそ漫画家として成功したんだろうからまぁよかったねって気もする。
セワシくんがジャイ子のところにも行って「あの男と結婚するとろくなことにならないんだよおばあちゃんのおばあちゃん」とか言ってぶっ飛ばされたりしてたんだろうか。
映画はドラえもんの歴史の中から感動エピソードをチョイスしてうまく並べたつくり。ずるいよね。泣くよ、そりゃ。
感動エピソードといえばおばあちゃんものが無かったけど、3Dのおばあちゃんはちょっと怖いかも。
3Dの映像を見てるとむかしやったドラえもんのゲームを思い出す。任天堂のスーパーファミコンの次の機種(なんだっけ?)のソフトだったかな。ジャイアンが「ホンゲ〜」って歌うとダメージ食らうとかそんなの。
出来杉くんはほんとにいいやつだね。ああいうやつごくまれにいるよね。セワシくんは、ジャイ子には出来杉くんを世話してあげればよかったのに。おばあちゃんのおばあちゃんなんだから。なんで俺はジャイ子の心配ばかりしてるんだ。
雪山のエピソードは初めて見たけど、この映画オリジナルだろうか?私が知らなかっただけだろうか。
一度未来に帰ったドラえもんが帰ってくるエピソードは、流れががあまりによくできていて、泣いちゃうから、よかったよかったと思ってしまうが、やはりドラえもんは帰って来ないほうがよかったんじゃないかと思う。物語として。そのくらい「さよならドラえもん」は大事なメッセージを含んでると思う。
「さよならドラえもん」と「帰ってきたドラえもん」は原作の見事な展開のおかげで、セットにして「泣ける話」として完成されているが、おかげで、ドラえもんが帰ってきた瞬間に「さよならドラえもん」の大事なメッセージがどこかに消えてしまう。もったいない。
でもドラえもんが帰ってくるのはもう日本の歴史の一部になっちゃってるからなぁ。ドラえもんが未来に帰って終わりだと「あれ?これで終わり?」ってなっちゃうよねきっと。帰ってくるところで泣こうと思って待ってた観客の心が行き場をなくして空中を漂ってしまうよね。
でもあっという間に帰ってくるよね、ドラえもん。
STAND BY ME ドラえもん(ブルーレイ通常版) [Blu-ray]
ポニーキャニオン 2015-02-18
売り上げランキング : 1431
Amazonで詳しく見る by G-Tools
コメント
エヴァンゲリオンの次の次の次くらいに、仕事でけっこう深くドラえもんと関わってきたワタシは公共の場で不用意な発言は決して出来ないのだけど、ここならいいかな。
生粋のドラえもんヲタクは「藤子先生の魂が感じられぬ」と言い、すれっからしの映像マニアは「ピクサーの和製デッドコピー」だと言い、大多数のヒトは感動して泣き、興行収入85億上げて昨年のトップになったのだけど、たいていの大ヒット映画がそうであるように、とてもよく出来ているよね。皆に進められる良作ですよ。
で、ココから先はヤスダ個人の嗜好です。
ワタシはヒトを笑わせようとして作られた映像は好きだけど、ヒトを泣かせようとして作られた映像は嫌いなのです。悲哀や憐憫や共感や感動を「ほーら泣け泣け」と目の前に差し出されるほどシラける。しまいには腹立たしくすらなる。こういう感動モノのほとんどが、人類を良き方向に導こうとしているようなそぶりをしていたり、あるいは本当にそう信じているかもしれないところに、ある種の宗教的胡散臭さを感じる。あーいやだいやだ。愛は地球を救ったりしねえよ。苦痛だけがヒトを結び付けるんだよ。
たぶんオレはひねくれモノなのだろうな。
この映画は「泣かせますよ」って宣伝してみごとに泣かせるようにできてたから宣伝通りってことだろうね。
ネットの書き込みを見てたら「映画で泣くんじゃなくて映画を見て原作を思い出して泣くんだ」っていうのがあってそういう効果もあるのかな、とは思ったね。でも原作の感動ものってページの制限もあるだろうけどずっとさらっとしてるけどね。たいてい笑いのオチがつくし。
ハエゲロくんには、タイムスリップした大量のアノマロカリスが人間を襲うって話が向いているでしょう。