スタートレック劇場版偶数のほうがいい伝説のはじまり。
スターウォーズの第2作が『帝国の逆襲』ならこっちはあいつだあいつ、テレビに版に出てた超人類の、誰だっけ?そうそうカーンだカーン!カーンを呼んでこい!
というわけで劇場版スタートレック第2作目は『カーンの逆襲』になりました。原題は「Star Trek II: The Wrath of Khan」。翻訳ソフトでは「カーンの憤り」と訳されました。
監督はニコラス・メイヤー、出演はいつものみなさんと、カーン役にはテレビ版でもカーンを演じたリカルド・モンタルバン。胸板厚っ!
ニコラス・メイヤーは『スタートレックVI 未知の世界 』も監督、さらに『スタートレックIV 故郷への長い道 』の脚本にも名を連ねている。「スタートレック劇場版偶数のほうがいい伝説」の立役者、もしくは言い出しっぺはニコラス・メイヤーか?
音楽は前作のジェリー・ゴールドスミスからジェームズ・ホーナーに。ジェームズ・ホーナーは『タイタニック』の音楽の人だけど他に『エイリアン2 』、『コクーン2/遥かなる地球 』など。SF映画の2作目担当か。
今回は、第1作の反省をふまえ(?)、艦内服は真っ赤っか。シルバー仮面の後番組でアイアンキングが登場した時のようなインパクト。内容も、渋いシルバー仮面とアクション満載のアイアンキングのような落差。
人格のある悪役がいたほうが娯楽ドラマは盛り上がる。悪役の行動の動機も「カークへの復讐」のみでわかりやすいし、カーンの不合理に見える行動も復讐心ゆえと思えば気にならない。
気色悪い寄生虫が出てきたり、宇宙戦艦の戦闘シーンも満載、不毛の惑星に命を吹き込むジェネシス計画もダイナミック!クライマックスはまさかのあの人とのお別れ。これで面白くならないわけがない。
ちょっと気になってテレビ版のカーンが出てくるエピソード「宇宙の帝王」も観てみたら、カーンって昔はそんなに胸板厚くなかったんだね。カークに置き去りにされてから鍛えたんだな。だけどあいつ変態だな、女の扱いとか。テレビシリーズの人気キャラとか言われてるけどさ。昔はあれでよかったのかな?
テレビ版の最後は、カーンを制圧し、第5惑星に島流しにした後、カークとスポックのこんな会話で終わる。
スポック「カン(テレビ吹き替え版ではカンと発音)にまかせた第5惑星はぜひ天国にしてもらいたいですね。今日蒔いた種がどんな実を結ぶことになるか見たいものです」
カーク「同感だな。いずれ訪問しよう」
あんたら15年後くらいにひどいめにあうんだよー。
ちなみにこのテレビ版エピソードのタイトルは「SPACE SEED」でした。通常スケールでは収まらない危険な才能も適所があれば実を結ぶという願いのようなものを感じますが、劇場版でそれを台無しにしてしまうカーンでした。
さぁ次は『Ⅲミスタースポックを探せ!』だ!探せ探せ!でもどこを?
それは観てのお楽しみさ。
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