高校受験から解放された娘が家で友人とアニメ鑑賞会をやるというので、じゃまなオヤジは観たかったギレルモ・デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』“THE SHAPE OF WATER” を鑑賞に。
ギレルモ・デル・トロ監督・製作・脚本ですね。製作と脚本は連名になってますが。
日本だったら「総監督」と呼ばれそうです。
でも肩書きなんかどうでもいいのです。『パンズ・ラビリンス』が好きな人なら、「これだよこれ。こういうのが観たかったんだよトロ」と言いたくなるようないい映画でした。大好き。(『パンズ・ラビリンス』感想はこちら→扉を開くために血を捧げよ。血まみれファンタジー映画『パンズ・ラビリンス』を観たよ)
ギレルモ・デル・トロ作品にありがちな痛い描写(いわゆる「イタイ」じゃなくて口をナイフで切って大っきくしちゃったり、その口を自分で縫ったり、棒の先っちょで顔面を殴り続けたりっていう、従来の「痛い」ね)があまりないのかな、そのぶん性的描写を盛り込んでいるのかな、と思いながら観ていましたが、終盤やや「痛い」も出てきました。棒を持ったら先っちょで顔面を突くのがトロの流派です。
主人公は『パンズ・ラビリンス』のオフェリアがそのまま歳をとったような風貌のイライザ(サリー・ホーキンズ “Sally Hawkins”)と、これはなんだ、半魚人?不思議な生き物(ダグ・ジョーンズDoug Jones)。の、恋愛ものと言っていいのでしょうか?両者大人なのでそれなりのことになります。あの生き物と裸で抱き合うとあちこち痛そうですが、彼女はまったく傷つきません。愛があれば相手を傷つけないのでしょう。愛って素敵。
いろいろ事件もありますが、全体的に『パンズ・ラビリンス』よりはソフトかな、と思いました。
時代は1962年という設定だそうです。私が生まれた年ですね。こんなことがあったとは知りませんでした。
それと、観た後、無性に紙に絵を描きたくなりました。そんな映画でした。
思わずこれも注文しちゃいました。
ギレルモ・デル・トロのシェイプ・オブ・ウォーター 混沌の時代に贈るおとぎ話