過去こそはすべて。思い出無き者は未来を語るなかれ。オールユーニードイズカコ。
というわけで。怖くて前に進めないおっさんの心の逃亡企画「オトーは月刊スターログと」第33回は、お楽しみ「’83年度ベスト10」発表号!
月刊スターログ日本版NO.67:1984年5月号 定価680円
表2には「人類が生み出した究極の破壊用メカニズム それが核爆弾だ!」として、核兵器が登場するSF映像作品が紹介されています。『地球は壊滅する』『博士の異常な愛情』『世界大戦争』『続猿の惑星』『謎の円盤UFO』。どの作品でも核兵器が使われていますね。怖い怖い。みな核兵器使用の恐ろしさや愚かさを描いています。『謎の円盤UFO』以外。S.H.A.D.O.の戦闘機インターセプターの先っちょには核ミサイルが装備されていて、毎週撃ちまくってましたね。
そのころ春の新番組はアニメ充実だった
この春の新番組アニメが紹介されています。
日曜日:『ゴッドマジンガー』『超時空騎団サザンクロス』『ビデオ戦士レザリオン』『GU-GUガンモ』
月曜日:『ミッキーマウスとドナルドダック』
火曜日:『オヨネコぶーにゃん』
木曜日:『らんぽう』『巨神ゴーグ』
金曜日:『クルクルくりん』
ほとんど見た覚えないなぁ。『巨神ゴーグ』は面白そうだと思ったけど時間が合わなかったのかも。録画機とか無かったし。
今ならamazonで配信されてます。
4月に放送されるSF映画も紹介されてます。
『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』『クラッシャージョウ』『宇宙戦艦ヤマト完結編』『伊賀忍法帖』『ブラックホール』『スタートレック』。このあたりまでは知ってるタイトルですが、だんだん怪しい映画も混じってきます。『心臓コレクター』『惑星テラ』『実録!UFO大接近』。あ、『転校生』も放送したんだ。なかなかいい月でしたね。『クラッシャージョウ』はつい先日観ました。お話が娯楽に徹していて良かったですね(感想こちら→思い出、時代の匂い、そして普遍的な何か。劇場版アニメ『クラッシャージョウ』を観ただら)。
そのころギャラクシーナは射殺されていた
ニュースの中に、ドロシー・ストラットンをモデルにした映画『スター80』の紹介があります。誰?ストラットン。
ドロシー・ストラットンは、プレイメイトから女優になって、『ギャラクシーナ』というSF映画で主役のアンドロイド・ギャラクシーナを演じましたが、その後別居中の夫に射殺されてしまったかわいそうな人です。20歳だったそうです。
映画のタイトル『スター80』の80はドロシーが殺された1980のことで、いま生きていれば58歳なんですね。今回wikipediaの記述も読みましたが、この映画、“彼女が殺害された実際の現場を使って撮影されている” そうです。
そのころダグラス・トランブルは『ブレインストーム』だった
SFXマンとして超有名なダグラス・トランブル “Douglas Trumbull” の監督第2作として(第1作は『サイレントランニング』)、『ブレインストーム』“BRAINSTORM”が12ページにわたって紹介されています。
この映画、多分観た。テレビ放送かレンタルか忘れたけどテレビ画面で多分観た。多分観たけど内容忘れた。エッチしてる他人の記憶を再生体験したり、臨死の記憶がどうとかいう話だった。(ような気がする)
記事もSFXに関するものが中心ですが、撮影中にナタリー・ウッドが亡くなって、彼女の遺作となってしまったことも伝えられています。
で。
『ブレインストーム』に関してもwikipediaで調べたりしてたのですが、ナタリー・ウッドの死に関してこんな記述がありました。
“2018年2月1日、捜査当局者はこの件について「不審死」として捜査を行なっていることを明らかにした。”
怖いよ。ドロシーばかりかナタリーも。芸能界は怖いよ。てか2018年2月1日ってついこの前ですね。
そのころレイア姫より芳山和子だった
この5月号は、1983年度の「ベスト10」発表号でした。
各部門10位まで発表されています(ベスト“10”だからさ)が、打つのがしんどいので、ここでは各5位まで発表します。
*SF映画部門:
1位『スターウォーズ ジェダイの復讐』
2位『スタートレック2 カーンの逆襲』
3位『クラッシャージョウ』
4位『ダーククリスタル』
5位『時をかける少女』
*監督部門:
1位 ジョン・バダム(『ブルーサンダー』『ウォーゲーム』)
2位 大林宣彦(『時をかける少女』)
3位 ニコラス・メイヤー(『スタートレック2 カーンの逆襲』)
4位 リチャード・マーカンド(『スターウォーズ ジェダイの復讐』)
5位 安彦良和(『クラッシャージョウ』)
*ヒーロー部門
1位 マーク・ハミル(『ジェダイの復讐』)
2位 ロイ・シャイダー(『ブルーサンダー』)
3位 ハリソン・フォード(『ジェダイの復讐』)
4位 ウィリアム・シャトナー(『カーンの逆襲』)
5位 ショーン・コネリー(『ネバーセイ・ネバーアゲイン』)
*ヒロイン部門
1位 原田知世 (『時をかける少女』)
2位 キャリー・フィッシャー(『ジェダイの復讐』)
3位 カースティ・アリー(『カーンの逆襲』)
4位 タニア・ロバーツ(『ミラクルマスター』)
5位 キャンディ・クラーク(『ブルーサンダー』)
原田知世、キャリー・フィッシャーを抜き去って第1位。立派です。
あと、正式な投票ではありませんが、『ワースト部門』もあって、
*スターウォーズTV版(吹き替え問題ですな)
*『バンデットQ』をメチャメチャにカットした配給会社
*『ジェダイの復讐』をマンガにしてしまったイォーク
*自己満足の映画に14億も使った村上龍(『だいじょうぶマイフレンド』を観た人みんなが「だいじょうぶか?」と思った件ですね)
*見かけだおしだったボバ・フェット(死に方死に方)
などが挙げられていました。
ワーストの方が魂入ってる感じですね。
というわけで。今回は、核兵器、殺人事件、過去の事故の疑惑と、社会派で迫った「オトーは月刊スターログと」でした。
それでは次回をお楽しみに!ごきげんようさようなら!5月病になりそうだったら昔の楽しかったこと思い出せよ!
コメント
どうでもいい情報をひとつ。
「ブレインストーム」に出てくる、記憶を録画する幅広のテープ。
実はアレ、TDKで特別に作ったモノです。ホント。(笑)
そうでしたか!記事でも、映画の中の実験用機材がだんだん発達して小型化していくというようなことが書かれていました。リアルに見せるためのこだわりなんでしょうね。