連休に全10話イッキ見敢行。目が疲れたよパトラッシュ。
オリンピックのTOKYO 2020が中止になったので2020の『日本沈没』も沈没が中止になるんじゃないかとハラハラしながら視聴しました。
災害ものでよく見かける「家族のきずな最強もの」かと思って見てましたが、だんだんそうでもなくなっていきます(でも最後は「ほぼ家族(とその思い出)最強」でまとめられますが)。
序盤の災害からのサバイバルの後に、ゾンビものにありがちな、「ここにいれば安全、でもここには秘密があるのよ、それはちょっとずつ明かされるよ的シチュエーション」が出て来て面食らいました。
ああもう日本は沈没しないんだな、それはそれでよかったかな、と。
そんな気持ちにさせられて、「なんかトリックみたい」なお話を眺めてました。
と油断していたらその安全ゾーンも安全じゃなくなり、「あ、おれ今「日本沈没」観てたんだ、と思い出します。
そうです。日本は着実に沈んでいたのです。怖い。
ほぼほぼ主人公たちが得られる情報しか視聴者に与えられないので、日本列島がどうなってるとか、脱出計画がどんな具合かとか、確かなことはわかりません。
観ているこっちも目の前の状況に対応していく主人公たちに感情移入するしかありません。この辺りはゲームっぽいです。
タイトルに「日本沈没」とありますので、これを書いてもネタバレにはならないと思うので書いちゃいますが、日本は沈没します。
で。
沈没して国土が消滅したその後に何が残るのか?
そういうお話でした。
ストーリー的には「原作」とは呼べないほど小松左京の『日本沈没』とは遠く遠く離れたお話でしたが、そこだけは小松版沈没と共通していたのではと思いました。
「日本に何があるのか?」を示そうとした点で。
小松版は大きな枠で日本を捉えていましたが、このアニメではもっと個人的な価値観を大事にしているようでした。
「喪って初めてその大切さに気づく」というのは、ジャンルを問わずフィクションのテーマになりますが、「日本」が国土を失って、それでも「日本」に残ったものは何か?
作り手はけっこう追い詰められてこれを作ったんじゃないかと思いましたが、考えすぎでしょうか?。
途中「あれ?」と思いながらも最後までイッキ見したことが私の評価のすべてかな。