年末といえばやっぱり吸血鬼映画ですね。というわけで今年の年忘れ映画劇場はAmazonプライムビデオで配信中のこちらを鑑賞(ちなみに私は吹替版をチョイス)。
原題は “The Last Voyage of the Demeter”。「ドラキュラ」とは入ってませんね。
ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』は未読ですが、その中の1章が原作だそうです。
日本ではピンときませんが「「デメテル号」といえばドラキュラに決まってんだろ」みたいなことになっているのでしょう、あっちでは。
ルーマニアの港からイギリスロンドンへ向かう商船デメテル号。
なにやら不吉な紋章の付いた木の棺がたくさん運び込まれます。
「こんなもんと一緒に航海ができるか!」と船を降りる船員も出てくる始末。
というわけで、航海に出たのはこの船に乗らなければいけない事情がある者ばかりでした。
そんなデメテル号で殺人事件、行方不明事件が立て続けに起こります。
我々観客には犯人がわかっていますが、船員たちは何が起きているのかわからず、お互いに不信感を持つようになってしまいます。
やがて船員以外の存在の仕業であるとわかってきて、それに立ち向かおうということになるのですが…
なんていうか、そんなに怖くはなかったですすいません。
長期航海する船の中、ということで、こっちは逃げられないけどあっちの隠れ場所はたくさんあるという、恐怖ものではなんとでも盛り上げられそうな状況をうまく使えてなかったように思えます。
これ、『エイリアン』の一作目ですよね。っていうか『エイリアン』の一作目がこれっていうか。
私の眼の問題かもしれませんが、暗くてなにが起きているのかよくわからない場面もいくつかありました。
船員を襲う怪物(ドラキュラ?)はモンスターっぽいデザインで、単体としては嫌いじゃないんですけど(ショッカーの蝙蝠男を思い出しました)、映画の中の位置付けから考えたら暴力や凶暴さだけじゃない邪悪で残酷な知性を感じさせる場面がもっとあったら怖かったのにな、と思いました。「ずる賢い猛獣」程度ではなく、人間に理解できないような知性が。
「こいつがロンドンに上陸したらとんでもないことになる感」がもっとあるとよかったかな。
いろいろ書きましたが、全体としては「普通」、ってところでしょうかね。
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