原作にあたる本や動画配信などあるらしいですが、全て未読未見のまま、Amazonプライム・ビデオに薦められるまま鑑賞。
売りに出ている一軒家の間取りが “変”だと言うところから始まって、左手首のない殺人死体遺棄事件も起き、それを落ち目のYouTuberと知り合いの変人設計士と謎の若い女が間取り側の謎解きから追求していく、というお話です。
「不動産ミステリー」や「不動産ホラー」にはあまり馴染んでいない私には序盤の、間取りの変なところを推理していく場面は新鮮でしたが、それ以降は進めば進むほど何が起こっているのかわからず、置いて行かれたように感じました。
物語の厳密な整合性とか伏線回収とかあまり気にしない方ですが、別行動をしていたはずの人間が突然現れたり(見返したけどなぜそこにいるのかやっぱりわからなかった)、さっきまで一緒にいた人物(若い女の姉)を探し始めたりとか(一緒に行動していたけどいなくなったとかそういう流れじゃない)、さすがの私も引っかかってしょうがありませんでした。
左手首切断死体の秘密は丁寧に説明されていました。薄気味悪いけどなんかそれまでの流れと馴染まないように感じました。
どれも私の理解力の問題かもしれませんが。

ただ「はいクソ映画認定」と切って捨てたくないのは、この映画、ちょっと「悪夢感」があるんですね。
割と好きなんです。悪夢感のあるもの。
松本人志の『大日本人』とか悪夢感あって大好きなんですよね。
悪夢感を味わわせてくれるなら整合性なんてむしろ邪魔。
そういう映画だと思って観れば好きになれるかも。
作り手の意図は知らんけど。
あと、普通の劇映画じゃなくてモキュメンタリーにしたら良かったかな、とも思いました。っぽい演出もありましたし。
ただモキュメンタリーだと有名俳優とか出せないだろうから興行的に成立しないのかもしれませんね。
最後の斉藤由貴のセリフで何が起きていたのかわかるようになってます。それ自体にはゾッとするんですが、なんかこれも「怖い部品くっつけました」っていうか馴染まないっていうか、もったいない気がしました。
部品はいいものを揃えているのにどうも組み立てが不自然で、「間取りが悪い映画」になっちゃったかな。とか言っておくか(ぷぷっ)。
*「ディレクターズカット全長版」とか作ればすごく良くなるかも。素材があれば、だけど。
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