映画『その男、国家機密につき』を観たよ

東京MXのシネマ麹町で放送されたものを鑑賞。2010年スウェーデン、アメリカ合作の映画。監督・脚本エリック・エガー、マグヌス・オリーヴ、出演ヨーン・レクダル、ジョルディ・アルメイダ。
って番組紹介に出てるけど誰が誰やら。

原題は『100 YEARS OF EVIL』。「悪の百年」って感じでしょうか。
番組解説によると、ヒトラーは生き延びて、密かにアメリカに逃亡していたのではないかという仮説を証明しようとするドキュメンタリー風映画。
こういう、虚構をドキュメンタリー風に撮影する映画をモキュメンタリー映画というそうな。
「モ」ってなんだよ「モ」って。

嘘をついてるやつはその表情でわかるって研究をしていた男が、ヒトラーが自殺した時の様子を証言する元親衛隊の表情に嘘っぽいものを発見して、こりゃヒトラーは生きてるぞ、この嘘を暴こうじゃないか!と右往左往する映画。
一見ドキュメンタリー風に始まるが、そもそも東スポ的都市伝説ネタが元の冗談で、アメリカに渡ったヒトラーは、女装ショーのバスの運転手をしていた(時には舞台に上がってもいた)とか、ハリウッドで脚本を書いていたとか、アカ狩りに関わっていたとか、もう大活躍。他にもアメリカの大きな出来事にいくつも関わっていたことが明らかになる(って言い張る)。
本当のドキュメンタリーでないのは、内容だけでなく、手持ちのカメラで撮った(ように見える)映像を見ていても、「そういう風には撮れないだろ」という場面が多いのを見てもわかる。
ただ、表面上はまじめに進行するので、本物のドキュメンタリーだと思ってしまう人もいるようで、amazonのレビューにも疑いながらもドキュメンタリーだと思っているようなものが投稿されていた。そういう宣伝もされていたみたいだけど、宣伝してる方は「ほら、宣伝も冗談で面白いでしょ?」と言いたいのかもしれないけど、本気にしちゃう人もいるんだよねー。

で、映画自体は面白いかっていうとあんまり面白くない。
ちょっと中途半端っていうか、ドキュメンタリーっぽさが不徹底な感じ。
本当は普通の劇映画にしたかったのかなぁ。
そういうのもひっくるめて全部ジョークだよん、って言いたいのかな?
でもそれだったら「プレスリーは生きていた」ネタでやった方が笑える映画を作れたような気がするけどどうだろう?
もうこういう映画はいいよ。の「モ」。
なんだそりゃ。

 

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