こんなの怖いじゃんかよ。映画『MAMA』を観たら

ギレルモ・デル・トロ製作総指揮ということで観たホラー映画『MAMA』。

Amazonプライムビデオ『MAMA』

お仕事がうまくいかなくておつむがおかしくなっちゃったお父さんが大人を3人殺して(妻ひとりを含む)、幼い娘二人(長女3歳、次女1歳くらい?)を車に乗せて雪の山道を突っ走ります。
お父さんが人を殺す場面は出てきません。ラジオ放送で殺人があったことと、家の中で銃声が響くだけです。
このあたり見ていると、「なんだなんだ何がどうなってるんだ?」となります。
なんだかわかんないけど女の子があまりに幼いので心配でハラハラしちゃいます。
そして、よくわかんないので考えます。何が起こっているのか画面から情報を得ようと必死になります。
お父さんのセリフひと言ひと言に聞き耳立てます。
はい。
ここでもう演出の思う壺ですね。自分から物語世界に入ろうとしてる。ぼく前のめり。

父娘三人が乗った車は雪道を突っ走ります。
どんどんスピードが上がっていきます。
怖がる長女、苛立つ父親。
雪道、車、上がるスピード。
どうなるんだどうなるんだどうなるんだたぶんああなるだろうけどどうなるんだ。あー!ああなった。

その後、不可解な出来事が次々と起こりますが、それを起こす「存在」ははっきり映りません。闇にまぎれて。チラッと、そもそもそんなもんいるのかという気持ちにさせられたりします。
ここらも「見えない」から見たくて前のめりになって神経研ぎ澄まして画面から情報を得ようとします。
はい。
思う壺ですね。
研ぎ澄ましてる分、ちょっとしたことでビクッとしちゃう。

よく見えないものを見ようとするから敏感になって怖さが増すんだと思う。

物語的にはちょっと粗いとこもあるかなー、とも思いましたが怪談ですからね。
理屈や常識的なものはちょっと後ろに引いてもらって、ゾクッとしたりドキドキビクッとできればいいんですね。
お化け屋敷ですね。
演出で神経を研ぎ澄まさせて(闇に誘い込んで)からバッと怖いもん出す。

終盤でその「存在」の正体が分かってきて、姿も徐々に見えてきます。見えてくるんですよ。
で、ラスト。
どうなるの?どうなるの?と観ていたら、
えーっ!そうなっちゃうのー?
となりました。
ただ、誰がどうなってもいいような、いくつかの結末を選べるように撮っておいて、その中からあの結末を選んだようにも見えました。

なぜ「夜に」「ひとりで」「そこ」に行くんだよ、とか、家の中で夜何かあったらまず灯りをつけろよ、というありがちな突っ込みどころも多々ありましたが。
なんていうか、観ている間だけいい具合に怖がらせてくれる映画でした。怖さがあとを引いて夢に見ちゃうとか、そういうことにはならないと思いますよ。

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