縮みゆく人間(俺)、書籍『動かないゼロトレ』を買ったら

口からなんか大量にブッ込まれて固まってしまったシン・ゴジラのように。私の体も日に日に固く、動きが鈍くなってゆく。
このままでは遠からず昔遊んだ怪獣のソフビ人形ほどの可動範囲も無くなってしまう。そんな恐怖に苛まれる毎日であった。

そんなある日。
通勤電車の中である広告ポスターが目に止まった。
体が固くなるだけでなく、脳内の記憶領域にも加齢の影響が出ているので正確な記憶はないが、
「肩こりや腰痛、五十肩でお悩みではありませんか?お悩みですよね?お悩みなさい。そんなあなたにこのメソッド。動かないで寝っ転がるだけで全て解決。寝っ転がってるだけですよ。いいよね?これいいよね?なにしろ動かなくていいんですから」
みたいなコピーとともに、さまざまなポーズで寝っ転がってる女性の写真が何枚か印刷されていた。

日頃から「これだけダイエット」みたいなのにひっかかるやつを馬鹿にしていた私であるが。
楽して結果だけ得ようとする愚か者めと心の底から蔑んでいた私であるが。
買っちゃいましたこの本『動かないゼロトレ』。

『動かないゼロトレ』石村友見 (著)

まぁほら。
寝っ転がるだけだから(たぶん)。

買ったから届いたので読んで寝っ転がってみました。

本は、
なんか心がまえみたいな話から始まって、著者の考え方や、周囲の人の健康について、運動し過ぎが悪い結果につながった話などが、きれいな風景写真、きれいな女性がなんかやってる写真(1頁大。著者かなこれ?)を挟んで紹介されます。
さすが「動かない」。内容もなかなか「進まない」。
ので。
そういうのはすっ飛ばして実用的なパートへ。

実用パートは、
まず 寝っ転がる。
その姿勢からどこが悪いか診断
→首、肩、背中、腰、膝など、悪い箇所に応じた動かないトレーニング法
と続きます。
私は診断の中の「巻き肩」にもろに当てはまりました。
デスクワークなど長年続けていると両肩が前に出てきて背中も丸まっていくそうです。それが「巻き肩」。

さっそく巻き肩対応の寝っ転がりをやってみました。
やってみましたが。
うつ伏せに寝て、左腕はこう伸ばして、右手はこっち、左足をこうして30秒とか。
文章と写真で説明されていて分かりやすいのではありますが、なんでしょう。
一応手足の配置は説明文通りになっているのですが、写真の女の人と同じ体勢になっているとはとても思えない。
見ていた妻にも言われました。
「その体勢が体にいいとはとても思えない」

俺も思えない。ああ思えないさとても思えないとも。
今はね。

でもこれを続けていればいつか。
徐々にでも体が柔らかくなって、幾らかでも動きのいい体になれそうな気がするんだ。
なんでかって、この本のように寝っ転がってると、体勢に無理があったりするけどなんか気持ちいいんですね、あちこち伸びる感じが。
ジジくさい言い方ですが、一服の清涼剤的効果があると思いました。

しばらく続けて習慣にしてみようかな、と今は思ってます。

blinkkisi
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