どこかで誰かが(YouTubeでYouTuberが、だったかな?)面白いと言っていたので観ました。インド映画ですね。
インド映画は「面白い面白い」という声が多方面から聞こえていましたが、ほとんど観たことありませんでした。
覚えているのは『虎男』くらいでしょうか。
インド映画『虎男』。切ない映画でした。
『きっと、うまくいく』は、名門工科大学に入学した三人の学生がいろいろ馬鹿なことをやるけど最終的には全てうまく行くという、完全娯楽映画でした。
2時間50分の長い映画なので、2〜3回に分割して鑑賞するつもりでしたが、途中トイレに行った時に停止したくらいで続けて観れました。
ちょっぴりサスペンスな感じで始まりますが、すぐにコメディだとわかります。
進めば進むほどベタなギャグが出てきて、理解できないくらいにベタベタになっていきます。
観終わってから調べたのですが、英語タイトルの『3 Idiots』は「三馬鹿」という意味だそうで、まぁ納得です。
ところが、青春学園バカ映画かと思って観ているとすごく苦いものをぶっ込んできたりして意表を突かれます。
すげーなー、ここから社会派映画かよ、と思っていると全然そうはならず、また青春バカ映画に戻ります。喉元過ぎれば苦いのすっかり忘れてます。
三馬鹿はいろいろイタズラをするのですが、だんだん、「そりゃやりすぎだろ」な趣味の悪いイタズラを連発します。この辺りが嫌な人はこの映画ダメだと思います。
大学時代と卒業から10年後の話が並行して進むのですが、同じ俳優が演じているため、大学時代がすごく老けて見えました。
と思って調べたら、主役の俳優は撮影時44歳だったそうで、大学卒業10年後という設定よりもずっと年上だったんですね。
Wikipediaの記述によると、三馬鹿の他の二人も39歳と30歳だったそうですが、見た目のバランスをとってのかもしれませんね。ヒロインもちょっとおばさん風味に見えました。
そういう話で言うと、ドラマや映画でありがちな「新生児デカすぎ問題」も発生していて、ヒロインのお姉さんが産んだ赤ちゃんが、生後6ヶ月は軽く超えてました。手首に輪ゴムみたいになってました。そりゃ難産だわ。
そんななので、細けーことは気にするな、という映画なのは明白です。
とにかく面白きゃいーだろ、笑いも涙も色恋沙汰も社会派ネタもどんでん返しもぶち込んだら2時間50分になっちゃいました、という映画です。
このあたり、けっこう際どいようで、Amazonのレビューも絶賛と全否定と両方ありますね。全否定する人の言い分もよくわかります。
私は真ん中あたりの衝撃の事実と、ラストの「ああなるほど」というオチは結構良かったので、全体としては楽しく鑑賞できました。
若い人はこういう映画から何か綺麗な結晶のようなものを受け取ったりするんだろうけど、それはとても羨ましいんだけど、おじいちゃん(私)の目には「全体の構造はいいけど余計な物がたくさん含まれちゃってるな」という映画でした。
海外リメイクの企画があるそうですが、この構造で、エピソードを磨けば高品質の映画になるような気がします。
ただこってりした「雑味」が無いと、「よくできてるけど好きにはなれないなー」という映画になっちゃうかもしれないなー、とも思います。