夏休みちょい怖劇場。映画『エクソシスト ビギニング』“EXORCiST: THE BEGiNNiNG”を観たら

あの『エクソシスト』シリーズの4作目になるそうです。
いち、にぃ、さん、あホントだ。
この第4作目はメリン神父の若い頃、あの悪霊パズズとの出会いと闘いの物語です。むかし話ってことですね。

Netflix→『エクソシスト ビギニング』

第2次世界大戦後、 メリン神父はアフリカのある村へやってきます。
でも「元神父」だそうで、考古学者という立場でのアフリカ行きです。
その村で地下に埋められた教会が発見されたとかでその調査が目的なのですが、この地域にはまだキリスト教が布教されていなかった時代のものとわかり、なぜこんなものがこんなところに?と謎が深まります。
この辺りの設定は面白いですね。

その村で不吉な出来事が続き、こりゃ悪魔がいるぞ、ということになり、村人たちの悪魔祓いがあったり、合間にメリンが神父を辞めた理由がチョロチョロ挟まったりして話は進みます。
もちろんあの、パズズとの出会いもあります。

で、結構派手なシーンとかがあり面白いのですが、あんまり怖くないんですね。オカルト設定のアクション映画って感じです。
グロテスク描写に「うっ」となる場面もありますが、過ぎてしまえばそんなでもない。

風習や文化が違う遠い国の出来事だからなのか、身に迫る怖さは乏しく、気楽に観られる娯楽映画という感じです。
一作目は、少女に異常なことが起こって、医者やら科学者やら警察やらが調べたけど原因不明で、「こりゃ異常にも程がある、悪魔の仕業だ悪魔祓いだ」とじわじわ感がありましたが、『ビギニング』は最初からいかにも「異常現象はじめました」なお品書きなので観客も身構えちゃうような気がしました。
致命的なのは、どんなに追い詰められてもメリン神父は絶対死なないとわかっているところでしょうか。

ちなみにこの映画、「第25回ゴールデンラズベリー賞の最低監督賞と最低リメイク及び続編賞」にノミネートされたそうです。
まぁ1作目ファンからしたら「こんなのエクソシストじゃない!」と言いたい気持ちはわかります。
でもそこにこだわらなければ普通程度には面白いんじゃないかと私は思いました。
メリンが再び神父として立ち上がる場面には感動しました。ドラマ的にはあそこがクライマックスだと思います。
これを受け入れた上で第1作目を観ると、冒頭、イラクでメリンとパズズが対峙するシーンとかなかなか感慨深く感じられます。
そう思うと1作目は異文化が自国に入ってくる怖さや警戒感とかもあったのかな、とちょっと思いました。
この『ビギニング』は怪現象が異国だけにとどまっているので、観客は観客のまま気楽に観れちゃうのかもしれません。気楽は気楽でいいと思うんですけどね。

1作目の怖さがどこにあるのか再確認するためにも観て損はないのではないかとも思いました。

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