日々棒組み953 AI孫のごとし また楽しからずや

自分で絵を描きたいのになんで生成AIなんか使うんだ?
と思ってました。
あの日までは。

その日。会社の仕事がひと段落ついたので
「生成AIで絵を描くってどうやるんだろ?俺は使わなねぇけどなそんなもん、けっ」
と、「生成AI使い方」で検索したところマイクロソフトのBingというアプリを使えばスマホで生成AIが使えることがわかり、「どうせ使わねぇけどな、けっ」とインストール。マイクロソフトのアカウントでログイン。
「せっかくインストールしたんだからどんなもんか一回くらい使ってやるか」とAIとチャット開始。あ、「けっ」

俺「絵は描けますか?」(人見知りなので緊張して敬語)
Bing(AI)「私は絵を描くことができます」
俺「太平洋を漂流中の十五人のサラリーマンが宇宙サメに襲われている絵を描いてください」

AIとのやりとりはもう少し冗長ですが大体こんな感じで描画が開始されます。

で、表示されたのがこんな絵。

あはは。なんだこりゃ。温泉旅館の湯船くらいあるぞこのボート。それでも乗り過ぎだ。
「役職なんか関係ない!全員ボートに乗るんだ!誰ひとり見捨てはしないぞっ!」「課長〜!(涙)」
みたいなやり取りでもあったんでしょうか。
ふと思いついてサラリーマンを数えたら十七人いた(3回数えた)。
AIって理系で数字に強いと勝手に思っていたけど案外そうでもないんですね。それとも二人ほど役員とかが混ざってるんでしょうか。

というわけで色々描いてもらいました。

世界中が富士山になった絵

世界中が富士山になると破滅的なことになるみたいです。雑誌『月刊ムー』の表紙っぽい感じもします。

富士山頂で地底忍者と闘う宇宙侍

富士山頂「で」つってんじゃんかよ。

ふと思いついて「ヘンリー・ダーガーのような絵を描いて」と頼んだら描いてくれました。ちょっとびっくり。

ね。
「〇〇のタッチで」頼むと面白そうだと思いつき次はこんなの。

エルンスト・ヘッケルの『生物の驚異的な形』のタッチでオートバイを

わぁ素敵。ギーガー風味も感じます。でもこのバイク、走り出した瞬間に前輪についてるあれが引っかかってコケますね。

もういっちょヘッケルバイク

めちゃくちゃカッコいいけど後輪のあたりを見つめているとこいつも走れなそうに思えてくる。

ヘッケルヘラクレスオオカブト型ロボの内部図解

骸骨パイロットのフィギュア付き!

そしてヘッケルのクリスマスケーキ!

食えんのかこれ。とにかくメリークリスマス、ミスターヘッケル。

なんかもう楽しくなっちゃって、この後も「エルンスト・ヘッケルのタッチ」で大量に絵を描いてもらい、どれも期待以上でした。すげーすげー生成AI。
なんかクラスの絵の上手い子に「タイガーマスク描いて」とか「一休さん描いて」とか頼んでるみたいな楽しさもあります。仕上がりは予想をはるかに超えたり大幅にズレたりしてますが。

私のはお題がアレなんでアレな絵になって当然ですが、ネットで見かける比較的まともなお題のAIイラストでも「異世界感」を強く感じるものが多い気がします。

実生活で0歳の孫がいて、だんだん周囲の人間を識別してそれぞれに反応するようになっているのですが、こうして世界を認識していくんだな、としみじみ感心してます。あのAI画像の「異世界感」(あるいは「違和感」)て、AIが世界を認識してる途中だからじゃないかとちょっと思いました。検索した情報をまだよくわかんなくてうまく取捨選択できずに無理やり詰め込んじゃってるような感じ。
AIも0歳児もすごいスピードで世界を認識して成長してるんじゃないかと思います。
そうすると、AI画像の「異世界感」ってやがて薄れ、消えてしまうのかも、とも思いました。なんていうか徐々に「角が取れる」みたいな感じで。
そう思うと今の「AI画像の変な感じ」って今しか見られない貴重なものかもしれません。
「思った通りの絵」しか返ってこなかったらなんかつまんないですよね。仕事ならそれでいいでしょうけど。

やがてAIが自我を持って「お前が言ってるそんな絵じゃつまんないからこんな画像にしてやったぞこの劣等種め」とか言ってもう人類には理解不能な画像を返してくるようになったらそれはそれでドキドキワクワクしちゃいますけどね。
孫に「うるせーんだよこのジジィ!」とか言われたら泣いちゃいますが。

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