今回も妻と一緒に映画鑑賞。
『ジョーカー』の続編が話題になる季節になりましたが、絶好の行楽日和に妻と観るにはなんか似合わないような気がしたので、前から気になっていた『侍タイムトリッパー』を鑑賞して来ました。(『シン・デレラ』はまだやってませんでした)。公開中の映画ですのであまり内容には触れませんが(少し触れますが)、タイトル通りです。もうなんか面白いくらいにこのタイトルだったらこうなるよな、って展開を見せてくれます。そしてポスターなどのタイトル文字を見れば一目瞭然、コメディです。
吉本新喜劇みたいなお笑いに溢れてます。わかりやすい。
割と年配の夫婦づれのお客さんが多く見受けられましたが、みなさんよくお笑いになってました。勢い余ってギャグじゃないところでも笑ってました。
幕末の会津藩士が現代にタイムスリップしてきて戸惑いながらも己の生き方を見つけていくって映画なんですが、途中まではそういう、面白いんだけどなんか展開が想像できちゃう映画だと思って観てました。
会津藩士という設定も会津弁の木訥とした響きで主人公の好感度が上がる効果を狙ったのかな、とか思いながら。

すっかり人情喜劇を観る体制でいたのですが、終盤でドカンとショックを受けました。ああ。会津藩士か。そうか。油断してたよ。
そして、最後の殺陣は観ていて緊張しっぱなしでした。場内静まり返っていたので、笑いすぎの観客の皆さんも同じ感じだったと思います。血も出なければ着物も切れない時代劇のお約束のチャンバラを見慣れている観客をいかに殺陣で緊張させるか。それに成功したんだと思います。殺陣そのものも単体で凄いけど、物語の展開の積み重ねもあってこその頂点の緊張感でした。「こんなもんだろ」という私の思い込みを終盤次々に超えていきました。
実は、「配信されたら観ればいいかなぁ」とちょっぴり思っていましたが、映画館であの殺陣を観られて良かったです。危ないところでした。
妻が帰りがけ、次に観たい映画の話を始めました。
「室井しげるもちょっと観たいんだよねぇ」
それはきっと「室井慎次」だね。
さらに、帰宅してから息子に「なんの映画観てきたの?」と訊かれると、同じ口でこう答えた。
「えーと、『タイムスリップ侍』」
それも違うね。