絵を(映画を)描けよ(撮れよ)アンドレイ!映画『アンドレイ・ルブリョフ』を観たよ

映画・ドラマ

会社は何も言わないけど、自主的に年度末有給休暇消化期間に突入して、長い映画をじっくり鑑賞できます。
前回の『続 夕陽のガンマン』(→こちら)に続く長時間映画鑑賞第2弾はこれ。

アンドレイ・ルブリョフ Blu-ray

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アンドレイ・タルコフスキー監督の『アンドレイ・ルブリョフ』。今回はBlu-rayを購入して鑑賞。


アンドレイ・ルブリョフは15世紀ロシア美術を代表する実在したイコン画家だそうですが、ソフトに同梱の馬場裕信氏の解説によると、伝記的史料に乏しく、アンドレイ・ミハルコフ=コンチャロフスキーとアンドレイ・タルコフスキーのふたりがアンドレイ・ルブリョフの半生を創作して脚本を執筆したそうです。アンドレイだらけだ。アンドレイアンドアンドレイがアンドレイの半生を創作したってことだね。

タルコフスキーの映画は、私なんかは理解しようと思ってないので、ただただ画面を見つめるばかり。画面全体の緻密さが「なんかいい」くらいしか言えない。
それでも「ルブリョフ、ちっとも絵を描かないなぁ」と思って観ていたら、「最後の審判」を大公から発注されて受けたのに「気分の悪くなるような絵は描けない」とか言いだした。このあたり、旧ソ連で映画を撮っていたタルコフスキーの実感とか皮肉とかがありそうだなぁ。アンドレイは自分の言いたいことをアンドレイに託したんじゃないかな。

それっきり絵を描かないままいろいろあって(なにしろ3時間の映画だから)終盤に入るが、嘘をついてでも命がけになってでも鐘を作ろうとした少年を見ることでルブリョフも変化してゆく。なんで鐘造りの話なんか延々やってんだろうなぁとか思いながら観てましたが、そのあたりなかなか感動的です。個人が創作するときにいちばん奥にある根っこはなんだ、みたいな話。
そういえばこのあたりでルブリョフは、「才能があるのに絵を描かないのは罪深い」と旧知になじられたりもしている。

ちなみに前述の馬場氏の解説によると、『アンドレイ・ルブリョフ』には4つの版があって、このBlu-rayに収録されているのは1972年版を2004年にモスフィルムが修復した182分バージョンで(ややこしい)、他に1966年版復元の205分バージョンというのもあるそうです(こちらはCriterion社販売のDVDのみ)。23分もどこがどうなってるかは馬場氏の著書『タルコフスキー映画』(みすず書房)に記されているとのこと。いつかそのあたり読んでから再度鑑賞したいなぁ。いつになるかわかんないけどさ。

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