グダグダな大作戦も大人の味わい。映画『遠すぎた橋』“A Bridge Too Far” を観たら

映画・ドラマ

日本公開が1977年ということなので、中2の時に映画館で観たことになります。なんか退屈で途中寝ちゃったのを覚えてます。
映画はいくつかの部隊の活動が並行して描かれているので、一度離れるともうわけわかんない。
なんかまずいことになってんだなぁ、と思って見てたらまずいまま終わってしまいました。
当時の映画雑誌などの評価もあまり良くなかったような記憶がありますが、寝ちゃっておいてかれた私としてはなんか気になる映画ではありました。

というわけで、先日BSで放送していたのを録画して40年ぶりの再鑑賞。
そしたら結構面白いんですね。
なんかダラダラした映画だと思っていたけどそうでもない(そういうところもある)。
冒頭、連合軍のえらい元帥だかが立てた、ドイツ占領下のオランダにある5つの橋を奪い取ってドイツに侵攻しよう!名付けてマーケット・ガーデン作戦だ!という無謀な作戦の説明があって、何人かが「それは無謀でしょ、なぜなら」って理由を挙げて反対するんだけど「もうえらい元帥が決めたんだから」という理由で決行。このあたりは大人になった今ならよくわかる、会社とかでもちょいちょい見かける光景。社長が決めたことだから!
中2の私には実感はなかったろうなぁ。ダラダラなのは映画ではなくこっちの頭でした。

ドイツ軍はたいした戦力じゃないという前提の作戦だったが、直前になってオランダの地下組織からドイツ軍の戦力の報告や、森に隠れている戦車の写真が撮影されたりするけど作戦決行派のえらい人が全部もみ消して作戦決行。
作戦自体の無謀さや情報のもみ消し以外にも不手際が重なり、いくつかの部隊が連動して動かなければ成立しない作戦はグダグダになってゆきます。もう面白いくらいに。
無線機が使えなくて各部隊連絡取れないとか致命的なんだけど理由が「間違った部品が補給されました」だって。
あと陸上の大部隊が長い一本道を戦車やらなんやらで進軍していくんだけど、一本道だから前の方が攻撃受けても効果的に反撃できないのね。ようやく敵をやっつけても壊れた味方の戦車が道をふさいでなかなか進めなかったり。その他なんやかんやあって結局最後の一つの橋を目前にして撤退命令。作戦は失敗に終わったのでした。

これ、原作はノンフィクションらしいけど、グダグダエピソードの数々も実話なのかなぁ。実話なんだろうなぁ。
途中で、フルートを演奏する兵士が出てきて、その兵士、最後のほうでは撤退を待機する兵士の中にいるんだけど、左手でフルートを持っていて、右手を覆う包帯は血で汚れて、指を失ってるような形。切なく哀しい。
中2の時だったら、上官の理不尽な命令にめげず作戦を成功に導いた現地の司令官が帰国して無謀な作戦を強行させたえらい人を一発ぶん殴って、「それからこれは死んでいった部下のぶんだ!」とか言ってもう一発殴るような展開を期待してたんだろうな。
でも映画では、生き残って帰国した現地司令官のショーン・コネリーは、作戦を強行させたえらい人が「あの橋は少し遠すぎたなぁ」なんて他人事のように言ってもただ黙って見返すばかりでした。これが現実でしょうか。
中2の時に思ったような退屈な映画ではなく、考えさせられることが多々ある映画でした。俺も中2の時よりはちょっぴりは大人になったのかなぁと思う40年ぶりの鑑賞でした。

 

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