傑作アニメ映画『マジンガーZ対暗黒大将軍』を観たら

1974年公開の『マジンガーZ対暗黒大将軍』。大好きだったマジンガーの新作映画、当時楽しみに映画館に足を運びました。
マジンガーZが闘うのは「暗黒大将(あんこくたいしょう)」の「軍」だと勘違いしていた間抜けな小学六年生でした。
今回amazonプライムビデオにあったので久しぶりに鑑賞。

 


荒波をバックに東映の三角マークが浮かんでいるうちにテーマソング『空飛ぶマジンガーZ』のイントロが始まります。ジェットスクランダーの歌ですね。この歌のいきなりハイテンションがさまになるのは水木一郎だけだよなぁとしみじみ思う。
オープニングの映像はお子様が描いた(と思われる)マジンガーZ他キャラクターの絵。絵が切り替わるたびに子供達の笑い声が上がったのを覚えています。そして私はそのふざけた感じがちょっとイヤだったことも。今見るとどれも味があっていい絵なんですけどね。
本編はハードで、いきなり現れた謎のミケーネ帝国の戦闘獣(機械獣より強い強い)に、ニューヨーク、ロンドン、パリ、モスクワなど世界中の大都市が襲われ壊滅状態。最後に東京が襲われ、マジンガーZが出動するがボロカスにやられて東京もあたり一面火の海。富士の裾野の光子力研究所も襲われ、あの建物の特徴的な「入」の字みたいなとこもぶっ壊されちゃいます。
なんかもうこの時点でかなりの「負け」のような気がしますがマジンガーZがボロボロになっても兜甲児はあきらめません。ジャッキー・チェンのような不屈のど根性。

見ていて思ったのですが、戦闘獣は名前の通り戦闘力はすごいのですが、防御力はそうでもない。やつら、顔みたいなのがくっついていてしゃべったり笑ったりするんですが、そこを攻撃されると悲鳴をあげて死んじゃう。かなりわかりやすい弱点。甲児くんに教えてあげたい。
兜甲児のがんばりのおかげで戦闘獣は一度は引き上げますが、マジンガーZはボロボロです。
このあたりで、テレビシリーズにも出ていたゴーゴン大公が暗黒大将軍のスパイだったことが明らかになります。ゴーゴン大公は地上で起こったあらゆることを暗黒大将軍に報告するのが役目だったのですが、マジンガーZのことは報告していなくて大将軍に怒られます。そりゃ怒るよ。ゴーゴン大公、びっくりするほど役立たずです。
戦力を増強して再度襲来する戦闘獣軍団。死を覚悟して出動する兜甲児と修理が間に合わずにややボロなマジンガーZ。

Zがこんなにやられるなんて!


戦闘獣の集団攻撃でややボロがもうダメだよこりゃくらいやられちゃいます。
なんかもうボロボロのドロドロのビリビリの串刺しで絶体絶命のその時!
ダッシュダッシュと現れたのがグレートマジンガー!
あっという間にマジンガーZを救出します。強い!強いぞグレートマジンガー!ありがとうグレートマジンガー!でももうちょっと早く来てくれグレートマジンガー!世界の大都市が壊滅してんだぞグレートマジンガー!
戦闘獣軍団を倒したグレートマジンガー剣鉄也は多くを語らず去って行きます。で、「おわり」と。みんなで「平和が戻ってよかったよかった」みたいな場面もなくあっさり終幕。香港映画みたいです。

で、今回初めて知ったのですが、グレートマジンガーの歌の作詞って「子連れ狼」の小池一夫先生なんですね。
橋幸夫が歌った「子連れ狼」も小池先生の作詞ですから、作詞すること自体は不思議ではないのですが、
「しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん」と書いた同じ筆で「ダッシュダッシュだんだんだだん」とお書きになったと思うと感慨深いものがあります。
調べたらデンジマンとかゴーグルファイブの作詞もしてますね。
「しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん」と書いた同じ筆で「デンジマンデンジマンデンジマンデンジマン」と四回もお書きになったと思うと笑いがこみ上げてきます。

最後に、中三の娘が途中から一緒に観ていて、あちこち笑いながら突っ込んでいたことをご報告申し上げます。大傑作アニメに失礼なやつだ。サンダーブレーーーーーーック!!!


blinkani

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