美郷が実体化できる霊獣の一体。ビンの中にいても美郷に意思を伝えることができ、実体化後も人語を話す能力を有している。
美郷を愛するが故に渉に反感を持つが、渉を救うために片目を失う。
エンキリムシの中でも大型で凶暴、攻撃的な種。
前脚の大きな刃は成人男性の腕をも切断すると伝えられる。
ベンケイエンキリムシが棲息する地方の子供は、物心がつくと、「ベンケイに出会ったら振り向かずに走って逃げろ」と言い聞かされる。
実際それらの地方では、小さな子供がベンケイエンキリムシの犠牲になったと思われる事件が毎年後を絶たない。
大きさ、形状がよく似ている種にウチベンケイエンキリムシがいるが、こちらは臆病でめったに人前に姿を現さず、マボロシエンキリムシとも呼ばれている。
ウチベンケイエンキリムシと習性が似ているヒキコモリエンキリムシをマボロシエンキリムシと記述している研究書も多数存在するが、これは誤りである。
ヒキコモリエンキリムシを捕まえては、マボロシエンキリムシの捕獲に成功したなどと喧伝する輩も多いが、科学的根拠は皆無なので、諸君らまじめな研究者は注意されたい。
【関連項目】エンキリムシ
人と人、人と物、物と物など、森羅万象の関係性を断ち切る(すなわち縁を切る)習性、能力を持つ虫類の総称。
その特性による分類のため、形状や遺伝子の近似性は無く、大きさも、人間の小指の爪程度から、脚部を除いた胴体部分だけで洋式便器くらいのものまでまちまちである。
群れをなすことで知能に似たものが発生し、秩序立った行動をとる。
大量の個体の筋肉と体内ガスの力を組み合わせ、同類を弾丸のように射出して敵を攻撃することもある。
人語を発したという報告も多数存在するが、言葉を理解しているかは不明。
【関連項目】ベンケイエンキリムシ