俺の人生にこんな日が来るなんて。
こんな日。タブレットにダウンロードしたスタートレックを観ながら通勤する日。
というわけで、何度か観ている映画ですが、今回はiPadminiにダウンロードして、通勤電車の中でブツ切れで視聴。
映画の鑑賞方法としては邪道でしょうか。でもいいんです。「こんな日」だから。
この映画、公開当時の評価は微妙だったように記憶しています。後に「スタートレックの映画は偶数はいいけど奇数はダメ」みたいなことを言われるそもそものきっかけとなってしまったこの第1作ですが、今観ると全体的には悪くない、っていうよりかなりいいと思うんです。
なにより、誠実に壮大な話を作ってるところが貴重。スタートレックファンだけでなく、もう少し広くSFファンも意識しているであろうところが好き。理屈っぽいっていうか活字SFっぽいっていうかそういうところで好みは分かれそうだけど。
絵的にも、最初にエンタープライズをじっくり見せたり(じっくりすぎる気もするが)、巨大なヴィジャーの上を豆粒みたいなエンタープライズが飛んでいたり、エンタープライズの円盤部の先端から人間が出てくるところを大きさがわかる構図で見せたりと、それぞれの大きさを感じられてすごくいいと思う。
ヴィジャーの正体も、映画の中の未来と当時の現代の観客(ややこしい)を結ぶ役割を担っていて良かったと思います。
ただあれがヴィジャーの中心てのはテレビサイズのオチだったらいいんだけど、2時間超える映画としてはスケールちっちゃくしちゃってる気がする。あれはあくまでいちユニットで、地球にやって来るきっかけになったくらいの扱いでよかったのでは。
というわけで本当は好感の持てる映画なんです。
本当は、って。じゃ、どこが悪いんだよって話ですが、私が最悪だと思うのはあの艦内服ですね。
なんだよあの部屋着感丸出しのデザイン。
テレビシリーズでは部署によって色分けしてたけど今回はほぼみんな薄いグレー。どっかの宗教団体みたいだ。坊主もいるし。
地球の危機で出動してるのにあのくつろぎ感は無いよ。
エンタープライズやら各種宇宙船、クリンゴン人ですらテレビ版無視して映画サイズにグレードアップしてるのに、艦内服だけがむしろ後退していてバランスが悪い。最後にスコットがブリッジに入ってくるシーンの股間とか映画を台無しにしてあまりあるぞい。カークが最初にエンタープライズに乗り込んだ時の服のデザインで統一すればよかったのに。カークはちょくちょく着替えるけどどれもこれもいちいち微妙なデザインでした。
監督ロバート・ワイズ、出演はいつもの人たちがいつもの人たちを演じてる以外にパーシス・カンバータ(美しい!)が三蔵法師役で出ています(え?違うの?)。特撮でダグラス・トランブル、ジョン・ダイクストラ、原案でアラン・ディーン・フォスター、科学顧問としてアイザック・アシモフの名前もクレジットされています。すごい!
日本公開は1980年。日本公開年でいうと、『スターウォーズ』が1978年、『スーパーマン』、『エイリアン』が1979年、『スターウォーズ帝国の逆襲』も1980年。よかったな〜あの頃。
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