人生の必需品、スキャナー（プリント機能付き）を買ったよ

それはある日突然やってくる。
それ。スキャナーの電源が入らなくなる日。
いつものように紙に鉛筆でお絵描きして、パソコンに取り込んで加工しようとスキャナー（プリント機能付き）の電源スイッチを押したが反応がない。
通常なら電源ランプが点いて液晶画面に操作パネルが表示されるのだがまったく何も起こらない。
指に力をこめてグイグイ押してもうんともすんとも言わない。いくつかあるスイッチ類を順番に押してもやっぱりうんともすんとも言わない。
そうだ。通常でも「うん」とか「すん」とか言わなかった。
なんてことはともかく。

電源ケーブルやらなんやら点検したがちゃんと接続されてる。
ああ。
もうだめだ。
この十数年、鉛筆で描いた絵をスキャンしてパソコンで加工してと、それが人生の一部となっていたのに。スキャナーが壊れてしまうなんて。もうだめだ。もう俺にはなんもできない。なんもできねぇ。俺はもうなんもできゃしねぇだめな人間なんだ。
絶望のあまりそれを妻に伝えると、

「ああ、じゃ買わなきゃね」

あそうか。
買えばいいんだ。
素晴らしき哉資本主義。
というわけで調査開始。
壊れたスキャナープリンターは十年近く使っていて、その間にスキャナープリンター界はせっせと発展していたようで、今や無線LANでスマホ対応が常識である。
うむ。
こっちはそこまで求めてないが、なんか面白そうじゃないか。
早く買ってなんかそういうの試してみたくなり、スキャナープリンター購入の気持ちが盛り上がってくる。
結婚する気なんか全然なかったのにすすめられたお見合い相手の写真やスペックを見て盛り上がって新婚生活まで想像しちゃうみたいな感じ。そんな経験はないが。

というわけで土曜日にヤマダ電機へ。
それまでのがCanon製品で、ずっと安定して使えていたので、今回も個人的に信頼のCanon製品優先で候補を選んでの来店。
プリンター売り場で近づいてきた女性店員に、一番気になっていたことを最初に訊いた。
「プリンター買ったら古いプリンター引き取ってくれんの？」
まだ若いその店員はやや硬い表情で言った。
「当店では現在そのような対応はしておりません。処分は各自治体へお願いします」
そうなんだ。
いったんそこを離れ、自治体の対応を確認。我が自治体ではプリンターは各辺が50cm以内なら燃えないゴミとして出せることを確認。
プリンター売り場に戻るとさっきの店員ではなく、人の好さそうな男性店員がいたので、いろいろ訊く。
候補は絞っていたのでほとんど確認だけ。

選んでいたのはCanonのPIXUS MG7730。Canonは９月末に新製品が出るので価格的には今が買い時。13,000円くらいだった。
店員は私の質問に私が調べた通りの答えを返してきたので、もうこれでいいやということになり、あとは色を選ぶだけ。
色はブラック、ホワイト、ゴールド、レッド、ベージュが取り揃えてございました。
同行した妻と迷っていると、店員も黒は傷が目立つだの赤はインテリア次第だのアドバイスしてくれて余計迷ったが、結局レッドを選択。「インテリア」なんて洒落たものは我が家には無いけどさ。

帰宅して設置。
無線LAN接続なので、パソコンと離れていても大丈夫ということでとりあえずリビングに置いてみる。今までは２FのWindows PCの横に設置していたが、せっかくだから離れたところに置いてみました。せっかくだから。

本体の設定はタッチパネルで操作。６色のインクをセットし、いくつか設定が進んだところで「この処理は時間がかかるからその間にパソコンやスマホの設定をするといいよ」みたいな表示が出た。言われるままにパソコンにドライバをインストールして無線設定、スマホにアプリをインストールして無線設定。
スマホの無線設定は何度か「プリンターの登録ができません」と言われたが、何度かやってるうちに設定できた。原因は不明。

もろもろ済んでいよいよ作動開始。
パソコン（Macbook）からプリント、スマホ（iPhone6S）からプリント、スキャンしてパソコンへ、スキャンしてスマホへ。全部無線。あー楽しい。

こんなところに設置！（のちに移動）

操作パネル。わかりにくいけどカラーです、

自分にとって一番大事なスキャン機能は、前はパソコン側でTWAIN対応のアプリを起動して読み取り操作をしていたが、この機種ではスキャナ側でネットワーク内で起動しているパソコンを選んでスキャンすると、パソコンの「ピクチャ」ホルダーに保存される。さらにパソコン側でCanonのソフトを起動して取り込むこともできて、その方が細かい設定ができる。
選べるファイル形式はJPG、PNG、TIF、PDF。後で試したら、Windows PCでは以前と同じようにTWAIN対応のアプリで読み込めた。
で、こないだスキャンしようとしてできなかったこの絵も無事スキャンできました。