ブラジルの貧民街が舞台で、そこで育った子供たちが大人になっていく過程で殺したり殺されたりするって暗くて重くてしょうがないような話なんだけどなぜか楽しく観られる。楽しくっていうか楽しめる。暗くない。
大量の登場人物と大量のエピソード。時間も行ったり来たり。でもわかりやすい。
なんといったらいいんでしょう。
巧妙につくられたからくり細工がガチャガチャ形を変えていくんだけど、形が決まったところで「決めっ!」みたいに見せてくれるのですごくわかりやすい。決めた後はすぐにまたガチャガチャ組み替えが始まってなんだなんだと思っているとまた「決めっ!」。その繰り返し。観てて気持ちいい。いやほんと。
気持ちいいから子供たちの悲惨な状況も重くのしかかっては来ない。
実話に基づいた話だそうだけど、まぁそうだろうなと思うと同時によくもまぁまとめたな、とも思う。
楽しく観られる。
でも。
この巧妙な映画を観終わって思ったのは「これはどうしようもない現実なんだな」ということ。
これはすごい。
2002年のブラジル映画(日本公開は2003年)監督はフェルナンド・メイレレス “Fernando Ferreira Meirelles”
私はamazonプライムビデオで無料で鑑賞しましたが、今は有料になっちゃったみたい。でも未見で、自分を映画好きだと思ってる方はお金払っても観る価値ありますよ。