DCのキャラクターの中ではバットマン、スーパーマンと比べると日本での知名度はやや低いシャザム。
アベンジャーズでいえばブラックパンサーくらいでしょうか。
名前と外見は知ってるけどどんなやつかよくは知らない。
私もそうでした。
アレックス・ロスの『キングダムカム』でスーパーマンと互角以上に渡り合っていたのでかなり強いやつだとは思っていましたが、映画を観て納得しました。
何しろSHAZAMというのは、
S:ソロモンの知恵
H:ヘラクレスの剛力
A:アトラスの体力
Z:ゼウスの全能
A:アキレスの勇気
M:マーキュリーの神速
の能力を全て持っているというすごい名前なのです。
頭が良くて力持ち、勇気があって足も早い。さらになんと「全能」。
若干かぶってる能力もある上に「全能」。
それだけあればいいじゃん。そう思ってしまいます。
でもそれだと映画のタイトルが『Z!』になってしまいます。邦題は『ズァ!』。
それはそれとして。
こんなすごい力を持ってしまうのは子供なんですね。魔法使いから力を授かるんですが、子供がおっさんに変身して大活躍。
なのですが。
吹き替えで観ていたら子供からおっさんになっても声が子供みたいなままで納得いかなかったので途中から字幕版に切り替えて鑑賞しました。大事なとこだからね、この落差。
ヒーローストーリーに里親と里子の関係、家族とは?みたいなお話がややわざとらしくかぶさって、最後は「え?何それ?みんな誰でも?え?え?」みたいな展開になりますが、最後の最後でホロリとしてしまいました。
俺もちょろいな。
シングルマザー、障害者差別、人種差別などの問題も軽めですが盛り込まれていましたが、アメコミ映画ってこういう要素をわかりやすく入れてきますよね。教育的な意味もあるのでしょうか。
あ、あと悪のボスがハゲでした。
スーパーマンのレックス・ルーサーを思い出して、DCコミックスの悪役はハゲの伝統でもあるのかと思ったけど、ハゲの悪役って昔から多かったですよね。サンダーバードのあいつとか、フラッシュゴードンのあいつとか。
シャザムはそもそもキャプテン・マーベルという名前だったのですが、その辺りのややこしいお話をわかりやすく解説しているサイトがありましたので興味のある方はどうぞ → DC映画『シャザム!』主人公、かつては「キャプテン・マーベル」だった ─ ややこしい名前の歴史を総ざらい
映画より面白いアレックス・ロスの著作。