だいぶ前に録画して観ていなかった3時間越えの長い映画『ワイアット・アープ』をこの機会に鑑賞。
事情があって一気に観られず、冒頭だけちょっと観て、翌日続きを観たんですね。
鑑賞を再開してすぐ、ふとこう思ったのです。
「こいつ、なんて名前だっけ?」
「こいつ」というのはワイアット・アープ役の俳優のことです。
いや、知ってる人なんだよ。
でも名前が。
こいつが出ている他の映画のことも覚えているのに名前だけ思い出せない。
「アンタッチャブルのエリオット・ネスの、ボディガードの、ウォーターワールドの、ほら、野球場作ると誰か来るあれの、テキサスレンジャーズの、ほら、」と考えるが思い出せない。
調べる方法はいくらでもあるが、自分の脳のため、こういう時はできるだけ自力で考えるように心がけている。
記憶というのは、関連のあるものが脳の同じあたりにセットで格納されているので(と勝手に私が思っているので)、関連のあるものについて考えていれば目的の記憶に辿り着けるのだ(と信じてる)。
なので、『アンタッチャブル』で共演していたショーン・コネリーだとかアンディ・ガルシアだとかの名前を心の中で呼んでみたり、『ボデイガード』のテーマソングを心の中で歌ってみたり(冒頭しか歌えなかったが)、あっちの方から野球場に誰かくる場面を思い描いたりしたが、まったく思い出せず。
ア行から一文字ずつ順番に人名を考えたりもしたが出てこず(エリオット・ネスのおかげで何度も「エ」に引っ張られた)。
外堀全部埋めるようなことしたのに思い出せないまま映画『ワイアット・アープ』は終わり、エンドクレジットになってしまった(というわけで映画に集中し切れなかった)。
考えることに疲れていた私は「自力で思い出す」という自分のルールはもう捨てて、エンドロールをぼんやり眺めていた。
やがて彼の名前がせり上がってきた。
ああそうそう。
ケビンね。
コスナーね。そうそう。コスナーねコスナー。
なんで思い出せなかったんだケビン・コスナー。
なんで思い出せなかったかって?
歳をとったということだよ。