三日くらい前から異常にドキドキしているんです。
私の老いた心臓は大丈夫でしょうか?
思えば、こんなにドキドキするのは、中学生の時、密かに想っていた女の子を花火大会に誘ったら浴衣で来てくれて、それどころかむこうから手をつないでくれた時以来です。
嘘です。
そんな思い出ありません。
あるのは花火大会の後、三人の不良にからまれながらもいささか柔道の心得があったので返り討ちにしてやったけど自分もそこそこケガをして、母親に「市営グランドの溶岩が出てるとこでつまずいて転んだ」と苦しい言い訳をした思い出です。
嘘です。
そんな思い出もありません。
穏やかな人生でした。
過去形で言うなまだ生きてる。葬儀場の司会の人みたいに言うな。
というわけで昨日2020年8月13日。
ミチルちゃんと初対面してきました。それでドキドキしていたんですこの三日くらい。
え?
ミチルちゃんって誰?
孫ですよ孫。私の可愛い孫娘。
初孫ミチルと初対面ということでハツハツドキドキしていたのです。
7月22日に生まれたので、生後三週間。
軽いのね。新生児って。新生児を抱っこするのはアヤ以来の17年ぶりですが、懐かしい軽さ。そしてグニャグニャ感。首が座るのっていつ頃だっけ?
自分の子や孫でなくても赤ちゃんは可愛いもの。
いわんや我が孫においてをや。
日本語でたらめな気もしますが気持ちは伝わることでしょう。いいんですそれで。
ミチルちゃん、とってもいい子で、起きていてもまったくグズったりしません。
ウンチしても静か。じっと虚空を見つめています。
きっとそこに誰かいるのでしょう。空中に。
でもミチルちゃん、お腹が空いた時だけはギャンギャン泣きます。それ以外が静かすぎるのではらぺこアピールがすごく際立ちます。
赤子の生存戦略なのでしょう。
久しぶりにミルク作りました。お湯入れて冷ましただけですが。
ちゃんと溶けてなくておばあちゃんに指摘されました。
おばあちゃんは鈴がシャラシャラ鳴るおもちゃを頭の左右に動かして、ミチルがそれを追うように顔を向けると。
「ああ、耳も聴こえるね、目も少し見えてるのかな」
とかつぶやいてます。さすが幼児教育のプロ。
こうして無事、初孫と対面したおじいちゃんおばあちゃんおばさん(アヤ)でありました。
ひとつ心配なのは、その日ショウへーたちが買ってきた抱っこ紐がなんか気に入らないみたいで、はらぺこの時以外は泣かないミチルちゃんが、その紐で抱っこしようとすると泣き出してしまうことです。
ちゃんと新生児でも使えるものを買ってきたのですが、どこかしら不満があるようです。どこかなぁ。
もうすぐ検診があるそうですが、それまでには慣れてくれればいいなと願うおじいちゃんなのじゃ。