ゴールデンウィーク映画劇場2022『風立ちぬ(1976)』を観たら

ゴールデンウィークにはアイドル映画がよく似合う。
はい。
以前NHK BSで山口百恵の映画をまとめて放送したことがあって、順次鑑賞して感想をアップしていたのですが、前回の『絶唱』の結末があまりに怖くてストップしていました。
( →夏休み百恵映画劇場『絶唱』を観たら
ようやくその心の傷も癒え、この度『風立ちぬ』鑑賞に至りました。

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昭和17年の軽井沢。
ヒロイン水沢節子(山口百恵)と結城達郎(三浦友和)はすでに知り合いで、自転車の二人乗りをしたりして、冒頭からいい仲です。爽やかカップルは姿勢良く自転車に乗ります。
戦争中であり、節子は病気療養中という、陰のある設定ですが、序盤はとても明るい雰囲気です。別荘でパーティー的なことしてます。みんな楽しそうです。達郎たちはまだモラトリアムに守られているので戦争も身に迫っては感じていないようです。
達郎の兄、真次郎(森次晃嗣)はそんな達郎に苦言を呈することもありますが、基本的に弟思いなのがわかるので安心して観ていられます。

しかし、戦況の悪化にともない学生に対する徴兵猶予も廃止、節子の病状も悪化し、別荘からサナトリウムに移っての治療となります。
それを追って達郎も節子の看病のためサナトリウムへ。
いろいろ悪化していきますが、割と自由に振る舞ってますね、達郎。
サナトリウムでの二人の時間には静かな幸せを感じます。

やがて達郎も出征することになりますが、達郎は節子の死を知らないまま戦地に向かいます。
達郎には生きて帰ってくる目的が

戦争やヒロインの病死といった要素は『絶唱』と共通していますますが、こちらの方がずっと軽い気持ちで観られました。
達郎の出征の時点で終わるため戦場の描写も無く、病気が悪化していく過程もあっさりしていたと思います。ヒロインの死も父親の口から語られるだけで、遺体が映ることもありませんでした。

調べたら原作小説とは時代設定も内容もだいぶ違うようですね。『絶唱』でちょっとやりすぎちゃったから似た感じでもう少し軽いの作っとこうかと誰かが思ったのでしょう(私の勘ぐりです。信じないでね)。

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