上橋菜穂子『獣の奏者』を読んだら

なんか面白そうだなー読みたいなーと少し前に電子書籍全5冊合本版を買っていたのですが、でも長いよなー全5冊、と放置していました。
今回思い切って読み始めたらそんなに長くは感じませんでした。話がトントン進みます。
主人公エリンの少女時代から始まって、大人になって母親になってしばらくまでのお話でした。大河ドラマもしくは朝ドラファンタジー。

上橋菜穂子『獣の奏者』

主人公の少女エリンは親の因果が子に報い、過酷な運命に投げ込まれ、その性格からもたらされた独特な能力が進む道を定め、それが身を助けることもありますが、おおむね過酷なまま生きていきます。助けてくれる人もたくさんいますが、人生いろいろ辛いままです。
凡人の私は唯一無二の才能なんて持つもんじゃないな、と思ってしまいますが、物語は「でも生きるっていうのはさぁ、それでもさぁ」という方向に進みます。

闘蛇、王獣といった架空の動物のほか、この世界特有の植物も出てきますが、現実にいる蜂とか馬とかも出てきます。全く同じものかはわかりませんが。そんなこと言ったら人間も出てますしね。全く同じものかはわかりません。

全5冊で、第1巻「闘蛇編」、第2巻「王獣編」、第3巻「探究編」、第4巻「完結編」で、第5巻は「外伝」となっています。
本編ではあるところでエリンが結婚して子供がいるところまで話が跳び、唐突な感じがしましたが、「外伝 刹那」でその辺りが丁寧に描かれるという仕掛けになってました。いやほんと、じれったい恋愛小説みたいです。これは本編に入れられないよね、リズムが狂う。

未見ですがアニメ化されてます。アニメ向きの要素が揃っていると思いますが、それだけにどういうアニメかなんとなく想像できるような気がします。

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