大河のごとく流れゆくオールスター映画『ナイル殺人事件』(1978)“Death on the Nile”を観たら

最近も映画化されていましたが、古い方です。1978年の。ジョン・ギラーミン監督版っていうのかピーター・ユスティノフポアロ版っていうのかそっちです。
ジョン・ギラーミン監督、『タワーリング・インフェルノ』(1974)や『キング・コング』(1976)の監督ですね。なんでしょう、大作対応監督でしょうか。
ちょうど私が洋画とか観はじめた頃で、この三作とも映画館で鑑賞しました。
今回この『ナイル殺人事件』を観ていて、途中で「ひょっとしてこいつが真犯人じゃね?」と気づいたのですが、そりゃそうだよね、観たことあんだもん。

ナイル殺人事件 [Blu-ray]

莫大な遺産を相続した美女が結婚してナイル川豪華客船の旅に出かけますが、旦那の元カノが嫉妬に狂って追いかけてきます。拳銃持参で。
旅が進むにつれ、元カノだけでなく、他の客の誰も彼も相続美女を憎んだり邪魔に思ってたりしてることがわかってきます。とんだ嫌われ者です。
やがて相続美女が射殺死体で発見されますが、元カノにはアリバイがあって、じゃあ誰が殺ったんだ、ってそういうお話です。
名探偵ポアロが、「あいつもこいつもみんな怪しい、あの時にああしてこうすればほら殺せるでしょ、なぜならこれこれこういう理由で彼女を憎んでいたから」と推理するのですが、それが全部いちいち映像で再現されるのでなんだかもうみんな犯人のような気がしてきます。
ひょっとしてみんなで殺したのか?いやいやそれは別の事件。とか思っていると第二、第三のの殺人が起きます。犯人候補が減ってポアロの推理も確度を増していきます。名探偵の名推理には生贄が必要なのです。金田一耕助と同じです。
犯人候補複数ミステリーはオールスター映画に向いてるんだな、と思いました。
オールスターと一緒に有名観光地を巡っている気分になれるこういう映画に需要があるのもわかるような気がしました。

ワンダーウーマンが出ている新作もいずれ観たいですね。ちょっと時間を置いてから。いい具合に忘れた頃に。きっと途中で真犯人がわかっちゃうと思います。

ジョン・ギラーミン監督ビル火事映画のBlu-rayがお安くなってました。

タワーリング・インフェルノ [Blu-ray]

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