オトーは月刊スターログと #32:1982年4月号

未来がなければ不安も心配もない。思い出だけで生きてゆくのさそれでいいのさ。はい。
やってきました。第32回です。今回取り上げるスターログはこの号。

月刊スターログ日本版NO.42:1982年4月号 定価680円

表紙

目次

表紙イラスト誰の絵でしょう?そういう表記が見当たらないんですよね、月刊スターログって。
表2は「クミちゃんのSF名画ロード笑」になってました。岡本久美がSF映画のパロディイラストを描いてます。サメがインディ・ジョーンズの扮装で馬に乗ってる絵に「Indiana Jaws」と手書き文字が添えられていたり、ヨーダとダースベーダーとルークが「良い子悪い子普通の子」になっていたり、そういうのです。評価は勘弁してください。

そして毎度おなじみ巻頭のピンナップ、表のカラーはスターウォーズのヨーダのカラーイラスト。でもただのポスターじゃなくて、大きく「御託宣」と書かれています。なんでしょう?御託宣。
注意書きに、「使い方:●このピンナップには、ヨーダ様の理力がたっぷりと含まれています。取り扱いには、くれぐれも注意してください。●サイコロを2つふり、出た目のところを見てください。そこに書かれている御託宣が、ヨーダ様から貴方への御託宣です。今日一日その言葉の奥深い意味をかみしめて生き抜いて下さい。夢夢疑う事など無いように御注意下さい」とある。当時はフォースじゃなくて理力だったんですね。
その横に2つのサイコロの目の図版と対応する御託宣が書かれています。
ちなみに、1と1は「Forget Your Old Measures.古い考えは捨てるのじゃ。」
4と6は「Size Has No Meaning.大きさは関係ない。」
6と6は「No, There is Another.いいや、まだ希望はある。」
など、マスターヨーダのありがたいお言葉が並んでいます。日本語訳によっては理力が落ちそうな気もしますが。
裏はモノクロ『大怪獣ガメラ』。昭和ガメラがバーンってなんか建物壊してる写真。バーンって。

そのころスタジオぬえは加藤直之のポスターを売っていた(買っていた)

スタジオぬえから加藤直之ポスター販売のお知らせがありました。ロボットの手のひらに立つ美女のイラスト「ディアナ」。定価600円に送料600円、合計1,200円で買えます。
私これ買いました。
スタジオぬえの住所も記されてます。杉並区下井草。関係ないけど私、この2年後くらいに下井草に引っ越して、しばらく住んでいました。いい町でした。駅前に「山賊おにぎり」っていうバカでかいおにぎりメニューがある居酒屋がありました。駅前には昔ながらの定食屋もありました。当時はお世話になりました。
スタジオぬえ関連のニュースとして『クラッシャージョウ』の劇場版アニメ「製作快調発表会」のニュースも載ってました。劇場版『クラッシャージョウ』は最近もリバイバル公開されたくらいの名作ですね。


劇場版 クラッシャージョウ


クラッシャージョウ Blu-ray BOX

その他ニュースとして、
風忍の漫画がマーベル社の「epic」誌に掲載された。
映画でははっきり映らない『エレファントマン』の写真。
アメリカのテレビ番組で、「スタトレ2でスポックが殺されるべきか?」という視聴者投票をしたところ、およそ14万6000人から電話があり、その92%がスポックの死に反対した。
などが載ってました。
スポックは死んだけど生き返ったから13万人以上の人々の願いは届いたといっていいのでしょう。レナード・ニモイはスポックを演じたくないと公言していた時期もありましたが、オリジナルの出演者の中では一番長くスタートレックに関わっていましたね。彼のおかげで新シリーズへの橋渡しも説得力のある、とてもスタトレ的なものになっていました。

そのころブレラン、ダークリ、スワシンだった

1982年公開予定の映画として、“Blade Runner”、“Time Bandits”、“Dark Crystal”、“Swamp Thing”が紹介されています。
まだ邦題が決まっていないからでしょうか、すべて原題表記です。
“Dark Crystal”はリメイクの噂があるようですが、どうなんでしょう?しょこたん似のあの子は出てくるのでしょうか?人形だけど。
この中では “Swamp Thing”だけ未見です。amazonでソフトを検索してもVHSが出てきますね。どんなんだ?

そのころ筒井康隆は “ジーザス・クライスト・トリックスター”だった

筒井康隆大一座旗揚げ興行「ジーザス・クライスト・トリックスター 山にのぼりて笑え」上演に合わせて筒井康隆のインタビューが掲載されています。インタビュアーは堀晃。なんだこの豪華感。




インタビューは当然舞台の話中心ですが、最後に映画製作の話もしています。映画でしか表現できないアイデアを思いついて、あるところと話が進んでいるけれど内容は極秘だそうです。

ただ、主演も監督も自分でやるということと、主演級の人間が5、6人いる、ということだけは語っています。
「監督・主演:筒井康隆」の映画というのは存在しないので、この構想は実現しなかったのでしょうが、のちの「原作:筒井康隆」映画になったりしているのでしょうか?わかりません。

そのころスターログは正規雇用していた

この号にはスターログのスタッフ募集の自社広告も載っていました。

「アルバイトではなく正式な社員なので、学業途中の人は駄目です」とあります。
非正規雇用などが問題となる昨今ですが、スターログでは正規雇用の社員を募集しておりました。
「編集と営業を若干名募集。第一次は書類審査ですので、履歴書と本誌についての感想を400字2枚に書いて」とあります。この募集で入社した人はいたんでしょうか?ちょっぴり気になります。それを知ったところで何にもなりませんが。

というわけで。定年間近なおっさんが送る後ろ向き企画「オトーは月刊スターログと」第、あれ?何回だっけ?そうそう第32回はここまでです。
次回までごきげんよう!さようなら!

オトーは月刊スターログと[総目次]

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