NHKの大河ドラマなんかほとんど観てなかったおかげで55歳までは生き延びてる僕。
観てないのになんでこんなテーマなのかというと、大河ドラマ、ふたつだけ観たことあるんですね。

平成25年放送の綾瀬はるか主演『八重の桜』と、その翌年の『黒田官兵衛』。この二本だけは通して観た。
妻が、「巷で評判の大河ドラマとやらいふものを我が家でも視聴してみようではござらんか。たはむれに」みたいなことを言ったのがきっかけだったように記憶している。
ドラマとして面白いかどうかっていうのはまぁ観た人の勝手なんだけど、私が気になったのは、二作ともなんかまぁ主な登場人物が我慢することすること。全編我慢大会。大河ドラマは大河ガマンだったよ。

上の人にかなり理不尽に扱われても我慢し続けるのねあいつら。黒田官兵衛なんて殿様に裏切られて幽閉されて足がねじ曲がっても我慢してたよ。会津藩と朝廷の関係なんて涙なくして見てられないよ。
で、そういうとこがドラマの見せ場で、視聴者に感情移入させて、ドラマの作り方としては正しいんだろうけど、こんなの毎年毎年毎週毎週子供の頃から観てたらどうなるよ?親と一緒に観てて、親が「我慢シチュエーション」で目頭熱くしてるの見ながら育った子供はどうなるよ?
「我慢」こそ価値ある行為のガマンマン、もしくはガマンウーマンに育っちゃうだろうよ。怪奇「我慢ファースト人間」になっちゃうだろーよ。
ダメだろそれ。
どんなに理不尽であっても上の人間の言うことをまず受け入れて我慢して自分が犠牲になってるだろ大河のやつら。で、そこがドラマの盛り上げどころになってるだろ。
ダメだろそれ。
上の人間に反抗する場面もあるんだけど、それも「まずは我慢」してから。
「我慢ポイント」が貯まらないと反論もできない。お父さんも子どもの前で「我慢シチュエーション」に涙しちゃったら会社の理不尽にも我慢せざるをえなくなるだろーよ。

こーゆーの日曜日の夜にやってちゃダメだよね。
こーゆーの明日から仕事だって日曜日の夜に家族で観てちゃダメでしょ。しかも毎年毎年毎年毎年毎年飽きもせずさ。
我慢して我慢してバカな先輩や上司がなにトンチキなこと言っても、無理な仕事押しつけられても、「まず我慢して」我慢して「いつか我慢ポイント」が貯まったらいつか言ってやるぞと思ってまだ我慢して我慢して働いていつか言ってやるぞと思いながらまだ我慢して働いて働いて責任だの組織のためだのみんなのためだの言われて働いてある日過労で倒れるか、ナイフで誰か刺しちゃう。
ダメだよそんなの。

だから。
もう大河ドラマを観るのはやめなさい。
我慢するのもやめなさい。

blinkjitu