『少林寺２』を観たよ

録画していた『少林寺２』を観たよ。少し前に『少林寺』も観たけど別に続編ってわけじゃないみたいだね。同じ人がたくさん出てるってくらいかな。
オープニングの歌とアニメで背景を説明してたよ。
河のこっちとあっちに住んでる棒術の少林派と剣術の武当派は仲が悪くてなんでも張り合ってみたいな歌詞なんだけど、素朴なアニメで少林派は男の子ばかり、対する武当派は女の子ばかりでお父さんは跡継ぎがいなくて悩んでいる、なんて設定が歌われるので、カンフーアクション映画というよりまんがむかしばなしみたいな感じ。
本編が始まっても、血で血を洗う闘いがあるわけじゃなく、水をかけたり悪口を歌にしたり、せいぜい小石を投げつけるくらいのほのぼの感。子供達が男女に分かれてそんなことをやってるのでやっぱりカンフーアクション映画というよりホームコメディミュージカルの趣。
なんだこりゃ？と観ていたらしばらくして本当の悪役、盗賊団が出てきました。
盗賊団の親分は十年前、少林派の子供達の村を襲った時に少林派の頭首に片目をつぶされ、復讐の時をうかがっていたのです。
親分の復讐のため、子分たちは喉に槍の刃を当ててぐーって押して槍の棒を折っちゃうあれをやったりして鍛えてます。
頭脳派の子分は少林派と武当派を争わせて共倒れを狙い、ついでに年頃の娘をいただいちまえ、という悪役らしい作戦を実行に移します。
やっとカンフーアクション映画らしくなってきました。
一方そのころ武当派の次女は河岸で歌をワンコーラス歌い切ったり、少林派の子供達は叔父さんの結婚を心配したりと相変わらずほのぼのムード。子供達はけっこう仲がいいのですが、盗賊の地味な作戦がじわじわ効いてきて両派は決裂、少林派は河岸を去ることになります。
盗賊の作戦通りですが、こいつらのそもそもの目的はなんだっけ？
馬を走らせ武当派の屋敷に向かう盗賊団。
「まずは娘をいただくのだ！」
って悪だな。悪の上にすけべだな。
襲われる武当派の娘達（とお父さんお母さん）。お父さんは剣術の達人だが、じーさんなのでスタミナ切れで追い詰められ大ピンチ！
とその時現れたのは追放されたはずの少林派！
驚いた盗賊が問う、
「なぜ戻った」
答えるリー・リンチェイ（現ジェット・リー）、
「我々は非常時には助け合う」

なんつーか、ここはもっとかっこいい決め台詞が欲しかった。これじゃどっかの政党のスローガンだ。

再登場のセリフはカッコ悪かったがアクションはかっこいい。香港映画の集団アクションはみんなそうだが、アイデア満載、痛覚麻痺の連続アクション。
この最後の乱闘シーンでは三節棍が多用されていて、リンチェイがずっと棒にして使っていた三節棍をガシャっと三節に分ける瞬間とか「おっ！」と見入ってしまった。三節棍同士の闘いもたっぷりあって、この最後の15分は必見ではないでしょうか。
最初のアニメもある意味必見だけど。

最後は結婚問題その他いろいろ解決してめでたしめでたしだったとさ。

1983年の香港・中国の映画。日本公開は翌年の1984年だそうです。『プロジェクトA』と同じ年だ。うーむ。あ、84年は『さよならジュピター』もあるぞ。ぜんぜん別の意味でうーむ。