NHKのドラマの影響でしょうか、平成末期のニッポンは特撮ブームみたいですね。この特撮最終回シリーズも毎日それなりのアクセスがあってうれしいかぎりです。
そんなシリーズも第11回。今回は、『超光戦士シャンゼリオン』の最終回をねちねち紹介します。
今までは私が子どものころに観ていたものを紹介してきましたが、今回の『超光戦士シャンゼリオン』は、1996年の放送。長男と一緒に観ていました。長男が幼稚園の頃ですね。
おちゃらけた主人公がヒーローに変身するという変化球コメディなんですが、終盤には驚きの展開があり、あなどりがたし、という印象を残しました。
同時期には正統派熱血格闘ヒーローの『七星闘神ガイファード』も放送されており、よい子は両方観ることで心のバランスを保っていたのでした。
『超光戦士シャンゼリオン』は全39話なのですが、さっきも書いた終盤のオドロキ展開は38話で終わって、39話は独立したこれまた驚きの内容になってます。なんていうかずっとやりたい放題。
で、この最終回は、主人公涼村暁が私立探偵で現代が舞台のそれまでの設定の世界と、悪の異生物ダークザイドに人類の大半が支配された中で絶望的な抵抗を続ける暁たちという世界が、暁の夢を介して交互に描かれるという、いわゆる平行宇宙もので、ちょっと文章にするのが難しい内容になっています。なってますがやってみます。そういうコーナーなので。燦然!
『超光戦士シャンゼリオン』最終話(第39話)「時(いま)を越えて…」
夜の都会に鳴り響くサイレン。ビル街に飛来した巨大円盤が破壊光線を発射、爆発するビル街。
悪の異生物ダークザイドの襲撃だ。それをモニターで確認した人類を守る組織S.A.I.D.O.C.(サイドック)の宗方長官。
「サイドック、出動!」
銃を手に出動する涼村暁、速水克彦、南エリの三隊員に宗方が声をかける
「みんな、死ぬなよ」
「わかってますよ、長官」
「僕たちは、不死身のサイドックです」
走って現場に向かう3人。円盤の襲撃に人々は逃げ惑うばかり。
暁の腕の中で絶命する市民。
「なんてことだ。またひとつ尊い命が…」
地上から円盤に向かって発砲するが、効果はなく、円盤ビームで反撃され意識を失う暁。
探偵事務所のソファーから落ちて眼を覚ます私立探偵涼村暁。
「夢かぁ~」
そこへ現れる宗方、速水、エリの3人。お前もうちょっとしっかりしろよ、みたいな説教を始めるが、暁は今見ていた夢の話を始める。
「いや、俺がさ、サイドックの隊員でな、真面目な性格なんだなぁ。でさ、ダークザイドと必死こいて闘ってんだな」
速水がしみじみ、
「いい夢じゃないか。まじめなお前に、俺も夢でいいから、一度会いたい」
そこへ現れる依頼人。飼い犬の捜索依頼だが、今回で16回目。
いつものお約束の仕事だが、ふと見ると暁は机に突っ伏して寝ている。
「寝るな!」
速水が突っ込む。
病院のベッドで目を覚ます戦闘服姿の暁。
気遣う仲間に語り出す暁。
「いい夢を見た。以前から似たような夢を見ていたんだが、俺が私立探偵で、女好きのいいかげんな性格でな。ダークザイドと闘ってはいるんだが、なんか毎日が楽しくて」
速水が優しい笑顔で言う。
「いいかげんな性格のお前か。俺も夢でいいからそんなお前に会ってみたい」
「そうねぇ。まじめすぎるもんね、暁くん」
治療のためやってきたナースが暁に注射を打とうとするが、ナースの正体がダークザイドであると間一髪気づいた宗方長官は身を呈して暁を救い絶命する。
バシッ!!
速水のハリセンが探偵暁の頭部を襲う。
「このスカタン!犬を探すんだろうが!え?!」
犬の捜索のため車で街に出る暁、速水、エリ。
車の前に現れた二人組の銀行員。暁に借金返済を求める。
暁は自分の借金の額すら覚えていない。
電卓を叩いて借金の額を示す銀行員。借金額は10,000,002円。
「いっせんまん、とんでにえん!」
驚く速水。
とにかく犬を探せばお金が入ると銀行員にも手伝ってもらうことに。
ドン!
両手の拳を打ちつける戦闘服の速水。
「なんてことだ。長官が、長官が…」
涙で言葉にならない。
3人はダークザイドをやり過ごし、病院の階段の踊り場に身を隠していたのだ。
何かに気づく暁。
「でも、変だな。俺がこの病院にいるって、どうして敵に知られたんだ?」
それを聴いて笑い出すエリ。
「鈍い人たちね、まったく」
二人の前で変身するエリ。なんとエリはダークザイドだったのだ。
「お前たちの動きを探るために、ずっとサイドックに潜入していたのよ」
ちょっとやりすぎちゃったSMの女王様のような格好で鞭を振るうエミから逃れ病院の外に出た二人だったが、そこにはダークザイドの巨大円盤の攻撃が待っていた。
「えー?あたしがダークザイドだった?」
探偵暁の夢の話に驚くエミ。
「なんだって俺がこんな嫌な夢ばかり見なきゃなんねぇんだ?なんかやな気分だな」
そこへ銀行員たちから犬発見の報せ。
犬は黒ずくめの二人組にとらわれていたが、暁が一声かけると犬を手放した。走り去る犬。
Changéríon
(ここでコマーシャル)
地下水道に逃げ込んだ戦闘服速水と暁。
「嘘だ。エリがダークザイドだったなんて」
「夢の、世界に。向こうの世界に行けたらいいのに。いや。これが俺の見てる夢だったらどんなにいいだろう。いいかげんで女好きの俺が本当の俺で、こっちの世界のことは、俺が見てる夢だったら。どんなに、どんなにいいだろう」
世界のほとんどがダークザイドに支配されたことを悟って絶望する二人。
「俺たちの、人類の負けだ」
「もっと、そうだ。女の子と、一度でいいからデートがしてみたかった。もっと青春を楽しみたかったよ」
「俺もだ」
友情を確かめ合う暁と速水。
そこへ円盤の攻撃。駆け出す二人。爆風で飛ばされた暁の前に一匹の犬。探偵暁が探しているあの犬が。抱き上げる暁。
犬を探し続けている探偵暁たち。
爆撃を逃れ荒野を走る戦闘暁と速水。
現れるエリ他ダークザイドたち。
「はっはっは最後のようね、シャンゼリオン。ザ・ブレイダー」
「お前たちを倒せば完全に世界はわれわれダークザイドのものとなる」
「ああ。でもな、ただでは死なないぜ」
犬を放し、変身する暁と速水
「燦然!」「バージョンアップ!」
最後の闘い。
しかしダークザイドの猛攻に変身は解かれ、エリの剣で刺し殺される速水。
「お前が死んだ」
速水を指差す探偵暁。
「は?」
「いや、さっきの夢の続きなんだけどさぁ。意外とほら、こっちが夢だったりして」
「暁!お久しぶり!」
突然現れる初代秘書の朱美。保母さんになったらしく、たくさんの幼児を連れてお散歩中。
いつものあの犬を探していることを告げると、
「あの犬ならあそこに決まってんじゃない。探すまでもないでしょ」
さすが元秘書。
というわけで二人で「あそこ」、いつもの工場へ。無事犬を確保(この辺は第1話の冒頭とほぼ同じシーンになっています)。
そこへ速水が現れダークザイド出現の知らせ。暁を急がせる。
「あわてるなって。どうせ俺が!勝つに決まってるからな!」
「どこだシャンゼリオン!」
荒野でシャンゼリオンを追うダークザイド2体。
「残ったのはきさまだけだ。腰抜けとして死にたいのか」
「誰に向かって物を言っている」
現れる戦闘暁。
「俺は。選ばれた戦士。超光戦士シャンゼリオンだぞ!」
犬を放し(いっしょに逃げてたんだね)、
「元気でな。また会えるさ、きっと」
「総攻撃だ!」
空を覆う無数のダークザイド円盤が暁に襲いかかる。
爆発の炎の中で最後の変身。
「燦然!」
Changéríon
終わり
ちなみに最終回は初期のエンディング曲「微笑みの出発(たびだち)」が使われていて、バックには今までの思い出のシーンが映ってました。伝説のギャグ「サバじゃねぇ」もあってうれしかったな。
特撮ヒーローの役者さんて、始まった頃は演技に難があっても、終わる頃にはすごく上手くなってたりするけど、涼村暁役の萩野崇は第1話も最終回も演技力はあんまり変わっていなかったように思いました。
後に『仮面ライダー龍騎』で悪人の役をやった時はすごく良かったですけどね。本当は悪人で、地でやったのかもしれませんけど。
そういうコーナーなので最終回を紹介しましたが、シャンゼリオンは、終盤でダークザイドの仲間割れがあったり、一方のボスが東京都知事に立候補して涼村暁との選挙戦の結果当選して、その後東京国皇帝に即位しかけるという、驚きの展開があり、けっこうおススメです。
というわけで、シリーズ特撮最終回の第11回はここまで。それでは次回までごきげんよう!さようなら!いい夢みろよ!
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