前から思っていたのですが。
自転車乗ってるお婆さんって、何かの理由で急がなきゃいけない時に自転車降りて小走りで自転車押し始めるのね。渡ろうとした信号がチカチカし始めた時とか。
なんで?
なんで自転車降りて小走るの?
自転車乗ったままの方が絶対速いじゃん。
て思ってたんです。ついこないだまで。でもなぜそんなことになるのか最近わかっちゃったんです。
孫がいるんですね、私。
一歳ちょっと。よちよち歩きのお男の子。
まぁかわいいかわいい。よちよちかわいい。
両手を広げて私の方によちよち歩いて来たりするんです。
で、
あんまりかわいいんで、どっちかの脇の下と膝の裏側をこうやって持って仰向けに転がしたりしちゃうんですよ。かわいいから。
するとすぐにくるっとうつ伏せになって両手ついて立ち上がってまた歩き出すんですよ。まぁかわいい。
あんまりかわいいんでもう一度転がしちゃうわけですよ。脇の下と膝の裏持って。なんか昔柔道やってたのこういうとこで役に立ってんのかなぁ、とか思いながら。
するとまたくるっとうつ伏せになって立ち上がろうとするので今度は立ち上がる前にまた仰向けに転がしちゃうんですよ。
もうなんか仰向けから回復したと思ったらまた仰向け。仰向けに次ぐ仰向け。この一年で身につけた基本動作みたいのが全て台無し。
孫パニック。
3回くらいそんなことやってると逃げようとします。全力で。
仰向けからうつ伏せになった瞬間にすごい速さで私から逃げ出します。ハイハイで。
そう。ハイハイで逃げるんです。
歩けるようになってからほとんどハイハイなんかしなかったのに全力で逃げる時にはハイハイなんです。それがまた速い。ダーッ!て感じ。
追い詰められたら体が慣れてるハイハイ頼り(高速)。
そこで私に気づきがありました。
そうか!
自転車降りて小走りするお婆さんたちもこういうことだったんだ!
人生の大半を自転車なんか乗らず、「急ぐときは小走り」で生きてきたお婆さま方。
ついこないだまでハイハイでどこまでもどこまでも移動できた孫。
自転車より小走りの方が確かで速いに決まってます。
何かから本気で逃げるなら体が覚えてるハイハイ。
「三つ子の魂百までも」とはよく言ったものです。
まだ一歳ちょいだけどさ。さすが人生百年時代ってもんです。
もんか?