マックスゴジラみゆきに楳図!豪華盛り合わせ!オトーは月刊スターログと #36:1985年7月号

昔のほうがよかったよ。だって昔はこんなに暑くなかったもん。
というわけで。
猛暑に痛めつけられながらの「オトーは月刊スターログと」灼熱の第36回はこの号だす。

月刊スターログ日本版NO.81:1985年7月号 定価750円

表紙

目次

表紙は『マッドマックス サンダードーム』(原題: Mad Max Beyond Thunderdome)のメル・ギブソン。
ご存じ人気近未来シリーズの第3作。ちなみにマックスのフルネームはマクシミリアン・ロカタンスキー”Maximillian Rockatansky”。『マッドロカタン』だったら人気シリーズにならなかったでしょう。

表2(表紙の裏ね)には「ビデオで見るSFクラシック4」として『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』が紹介されています。
東芝から80分のβⅡでソフト¥14,800でした。ベータツー。
1956年のドン・シーゲル監督版ですね。これ、日本では劇場未公開だったんですね。前にBSかなんかで放送されてたの観たな(感想こちら→宇宙人侵略は反共のメタファーかと思ったらそうとは限らない映画『ボディ・スナッチャー 恐怖の街(Invasion of the Body Snatchers)』を観たよ )。

今ではDVDでお安く手に入りますね。

『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』DVD

そのころゴジラストーリーが一般公募されていた

「ゴジラのストーリーを一般公募」という記事が載ってます。
1984年のゴジラ復活の後、東宝は第2作のためのストーリーを一般から募集していたのでした。入賞作品には賞金300万円!
実は、当時映画館でバイトしていた女友達に「書いてみればいいじゃないですかー書けますよー、きっと。なんかほら瀬戸大橋とかぶっ壊しちゃったりして」とかそそのかされて、ガーッと書いて応募したのでした。えへへ。
応募要項に「200字詰原稿用紙40〜50枚」とかあるけど、8,000字から10,000字ってことだよねぇ、そんなに書いたのかなぁ。当時は手書きだったし。まぁ書いたんでしょう。応募したんだから。
ゴジラ細胞から生まれた植物怪獣なんてことはとても思いつかなかった私は、とりあえずゴジラが瀬戸大橋をぶっ壊すシーンは書いたはずです。コピーとか取ってないので詳しいところは忘れてしまいましたが、どんなんだったか今読みたい気もします。
ちなみに私をそそのかした女友達に応募したことを伝えると、「えーっ!ホントに応募したんですかぁっ?!ホントですか?!ギャッハッハッハッハッ!」と大笑いしてました。
女じゃなかったらぶっ飛ばしてました。フジコ、女に生まれてよかったな。

そんなゴタゴタを乗り越えて(?)、私の応募作の代わりに映画化されたのがこちら『ゴジラVSビオランテ』だったのでした。

 

そのころ中島みゆきは声優で、石野陽子はゲームキャラだった

サンリオのアニメ『妖精フローレンス』の記事が載ってます。
サンリオのアニメ自体は珍しくないのですが、声の出演に中島みゆきがいます。これだけでちょっと観てみたいです。
他にも小林亜星とか市村正親が声の出演をしていますが、そっちはなんとなく想像つくな。
『妖精フローレンス』の記事の横に「アイドル歌手のアイドルゲーム セガより登場」という記事が。
石野陽子のデビュー曲とタイアップしたアイドルゲームが、セガから発売される、とある。家庭用ではなく業務用だそうです。
ゲームの内容は迷路ゲームプラスシューティングゲームで、「高得点を出すと射的とヨーコちゃんの宝探しのボーナスゲームに進める」そうです。石野陽子はのちに『ゴジラVSデストロイア』に出演してましたなぁ。

そのころ楳図かずおは『わたしは真吾』だった

「“わたしは真吾”の秘密に迫ろう対談」として、楳図かずおと亀和田武の対談が6ページにわたって載っています。
対談というより亀和田武による楳図かずおインタビューですね、これ。
連載中の『わたしは真吾』を中心に、『まことちゃん』や『漂流教室』、『ヘビ少女』の話も出てきて面白いです。
昔、怪奇漫画を描いてたころは抗議も来たそうで、

「おばさんから一杯来ました。20年くらい前ですけど。うろこの書き過ぎだとか、口が裂け過ぎだとか。せっせと消してました(笑)。」

うろこの書き過ぎ…。

「そのうち実際は小さいんですけど大きく見えるように絵を工夫していました」

抗議への対応として手法を考えたのでしょう。すごいな。その工夫というのをぜひ知りたいところですね。
『わたしは真吾』は、「メカが一番苦手で嫌いなんですけど、その一番いやなものをやってみようと」書き始めたそうです。

自作以外にも『北斗の拳』の描写がすごいとか、『エイリアン』のメカが好みとか、ギーガーが素晴らしい(ギーガーという名前も)とかいろいろ興味深い話もしています。
ちょっと意外だったのが、アーサー・C・クラークが好きで、『幼年期の終り』を映画化すればいいのに、と言っていたことです。
健全SFのイメージのあるクラークと、(うろこを書き過ぎる)楳図かずおってちょっと遠いように思えたので(映画『2001年宇宙の旅』も好きらしい)。
同業者で良いと思える人は?という質問には「その時代時代で頑張ってる人がいい」と言った上で、大友克洋、高橋留美子、鳥山明の名前を挙げていました。
ちなみに「なんとも思わない人」として、ゆでたまご先生を挙げておられました。「接点がない」というような意味でしたが、これはわかるような気がします。楳図かずおと『キン肉マン』は遠そうだもんなぁ。
ウルトラマン』なら描いてるけどさ。

と、こんなところで。こまめに水分補給しながらの「オトーは月刊スターログと」第36回はここまでです。猛暑にもかかわらず最後までお読みいただきありがとうございました。
次回までごきげんようさようなら!いつかは涼しくなるのかな?

オトーは月刊スターログと[総目次]

 

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