豚か河馬か怪獣か。はたまたジブリアニメか。映画『オクジャ』“okja”を観たら

並外れてデカい豚と少女のほのぼの映画かと思ったら終盤とんでもなくハードなものを突きつけてくる映画でした。
オクジャはそのデカい豚の名前です。少女の名前はミジャ。
オクジャは豚ということになってますが、どっちかっていうとカバっぽい顔立ち。私は昔の怪獣映画『ダイゴロウ対ゴリアス』のダイゴロウを思い出しました。

レイティングがR15+だったのでなぜかな、と思いながら観ていましたが、終盤までわかりませんでした。
だって、風刺はきついけどジブリアニメみたいな場面の連続なんだもん。緊迫した中にもユーモアがあるアクションとか、少女と豚の交流場面とか。
ミジャがオクジャの歯磨きをするところとかもろジブリッシュ、というか宮崎ッシュ。

監督・脚本はポン・ジュノ。『グエムル -漢江の怪物-』の監督・脚本の人ですね。市街地やショッピングモールを巨大な豚が逃走する場面とかは怪獣映画っぽくて良かったです。

ジブリアニメ、怪獣映画と、娯楽度の高い気分にさせておいて、最後は重くて尖ったものを突きつけてくる映画でした。でも好き。その重くて尖ったものは怪獣映画(テレビ含む)でも時々突きつけられるものだから。
ジブリアニメもヘタに覗くと深くて怖い闇がありそうですからね。きれいなもので塞いでいるけど。
楽しく観られる映画ではあるけれど、切ないものがしっかり残るいい映画だと思いました。

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