年忘れ映画劇場2020『箪笥』“장화, 홍련” を観たら

世界中激動の令和…、令和、
何年だっけ?
三年?
まだ?

世界中激動の令和三年も暮れていこうとしております。
あ、二年か。

年末といえばホラー映画。
というわけで、今回は予定を一部変更して、Amazonプライムビデオの100円レンタルコーナーで見つけたこれを鑑賞。

箪笥<たんす>(字幕版)

韓国のホラー映画です。
箪笥。
なんでしょう?そっけないタイトルですね、箪笥。
まぁ箪笥から何か出てくるよね、なんだかわかんないけどなんかしら出てくるんだよね。

と思ったら原題 の“장화, 홍련”は漢字にすると「薔花, 紅蓮」で、韓国の古典怪談『薔花紅蓮伝そうかこうれんでん』を映画化したものだそうです。しかも映画化は6度目だそうです。大人気です『薔花紅蓮伝そうかこうれんでん』。

オープニングのクレジットが終わると何やら白くて丸いものがアップで映し出されます。
丸いものは洗面器で、誰かがそれで念入りに手を洗います。コロナ禍でしょうか。それとも金竜飛でしょうか、韓国だけに。
そこは、ひとつの机に向かい合わせに置かれた椅子、四角い窓が二つ並んでいる、なんだか冷たい感じの部屋でした。
手を洗っていたのは白衣を着た男。そこに若い女性に付き添われた少女が入ってきます。少女には自分の意思がないように見えます。
椅子に座った少女は俯いていて、髪で顔が見えません。テレビから這い出してくるあの人みたいです。

男は少女にいくつか質問します。
「自分が誰だかわかる?」
「あの日のことを覚えている?」
など。
少女は、そういう病院のそういう医師のそういう患者なのだということがわかります。
そして「あの日」に何か(恐ろしいこと)が起こったのだろうと思われます。
少女はゆっくり顔をあげます。

車の後部座席の窓からの風景。田舎の道を走って一軒の家に着きます。
白髪混じりの男が車を降りて荷物を家の管理人(?)に渡すと右後部座席に声をかけます。
「降りないのか?」

男が家の方に歩き去るのを待っていたようなタイミングで、 右後部座席のドアが開き、赤い服を着た少女が降りてきます。続いて同じドアからちょっと地味な黄土色の服を着た少女。

男は父親で、二人の少女は姉妹なんだろうな、たぶん。で少女のどちらかが病院にいた少女なのでしょう。

くらいしかわかんないんですよ。しばらく。

家に入った姉妹を若い女が出迎えます。
明るく歓迎の言葉を言い続けますが、なんか意地の悪い印象です。スヨン(妹)に、
「元気になってよかったわ」
とか言っているのでどこか悪かったのでしょうスヨン。
この若い女が誰かもわかりません。スヨンとスミ(姉)はこの女と一言も口をききません。
食事のシーンでも、父が席を立つと、若い女とスミが険悪な会話を交わします。
なんか不穏です。
なんか不穏はわかるけど何がなぜ不穏なのかわかりません。
この家で何か怖いことが起こるんだろうなー、箪笥からなんか出てくるんだろうなーと想像するばかりです。
さらに夢のシーンとかも挟まるのでますますわけがわからなくなってきます。

終盤になっていろいろわかってきますが、それも出来事の輪郭がかっちりわかるようなわからせ方ではありませんでした。事実をちろちろ小出しにしながら妄想シーンも混じってるよ、みたいな見せ方。

全部観て概略を掴んでからもう一回観るといろんなシーンで気づくこともあるかもしれません。でも一番大きなストーリー的からくりだけをストレートに描いているわけではないので、全てスッキリしないと気が済まない人には向かないかもしれないですね。

それと、そんなには怖くなかったです。
いちばんドキッとしたのは、静かなシーンで、部屋のすみに何か得体の知れないものががチラッと見えて、なんだろうなんだろうなんだろうと緊張している時に、ギッ!っと家鳴りがした時でした。自分ちの家鳴り。
そんなに怖くはなかったけど、箪笥の扉が半開きになっていたら開けないで閉めよう、とは思いました。

ただ、これは一回めの印象です。
もう一回観たらもっともっと恐ろしく感じるかもしれません。
だって、

あ、そうそう。
同じ監督のこんな映画も100円レンタルの入ってました。なんか面白そう。

反則王(字幕版)

昼は冴えない銀行員、夜はプロレスラー。アハハ。
なんとなく展開が予想できそうな気もしますが。

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