日々棒組み750 見上げた夜空に八割の月が浮かんでいた。

すでに結婚して籍を入れてるショウヘーくん。
来年の4月に結婚式を挙げることになりました。
なんでそんな時差をもうけるの?という疑問はともかくとして、今日は新郎の父母(つまり私とオカー)の衣装合わせ。
私が勤務している会社では繁忙期に突入していて出勤日ですが、そんなの知ったこっちゃありません。私の衣装合わせのほうが五百万倍重要事項です。

そんなわけで、ゲームショーやらマリーンズvsライオンズ戦やら地元民やらでごった返す海浜幕張駅にやってまいりました。
ごった返すにもほどがあるくらいごった返していてびっくりしましたが、海浜幕張駅前のデカい野球ボールの前でショウヘー夫妻と無事合流。式場となるホテルへ。

簡単な説明の後、実際の衣装合わせに。
「お父様はモーニングをお召しになるのは初めてでいらっしゃいますか?」
係のお姉さんに訊かれる。
すかさず
「はい」
たぶんそんなの着たことはない。
着たとしたら自分の結婚式だがあれはモーニングだっけか?
よくわかんないけどそこはどっちでもいいのでそのままほっといた。
なんだか緊張していて、ベストのボタンをはめる時にカーロス・リベラを思い出したりしたが、アジャスター付きのズボンとか上着の袖の長さとか確認して私のパートは終わり、オカーの着物選びに移行。
それもあっさり終わったが、どちらもあっさり決まりすぎて時間が余り、あれこれ見ていると、ショウヘーのタキシードが、「前に決めたのよりこっちのほうがよくね?」というのが見つかって、それを試しに試着することに。(「頭痛が痛い」みたいなことに)

結果、満場一致で「こっちのほうがよくね?」のほうにあっさり変更して今日の衣装合わせはおしまい。

ホテルから駅方面に戻って会食。
ちなみに海浜幕張駅前のロータリーではバルーンアートの人やらアイドルっぽい誰かやらがパフォーマンスを繰り広げておりました。

ショウヘー夫妻おすすめのワインやらが取り揃えてございますのお店でワインをいただきながら牡蠣やらチーズ盛り合わせやらタコやらその他やら(詳しくは忘れた)飲んだり食ったり。
そのあとなにやら千葉ロッテマリーンズの試合を大画面で上映している若者向けっぽい店に移って飲んだり食ったり(詳しくは忘れた)。

その間、ショウヘーは昔は可愛かっただの、新潟に海水浴に行った時はトンネルが長くて気が遠くなっただの(お嫁さんの親のどっちだかが新潟の人なのです)、その他もろもろ楽しいお話をして、いい具合に酔っ払って席はお開きになりました。
ショウヘーは明日、私も知っている昔からの友人の結婚式に出るそうです。

なんだか。
これからって人たちが近くにいるのっていいなぁ、と思いました。
自分の人生に不安もあり、息子夫婦のこれからにも心配のタネは多々あるけれど。
娘の将来も明るいばかりではないだろうと気が沈むこともあるけれど。
けれど。

世界は暗いトンネルに入ってしまったのかもしれないけれど。
けれど。
けれどけれどそれでもしかし。
それでもしかし。

帰り道。
久しぶりに酔っ払って、オカーと並んで自転車をこぎながら見上げたその夜空には、満月の八割くらいの月が浮かんでいました。
ああ。
そうだね。
二割くらい足りない。
でも、
二割くらい足りないものを追いかける人生もそんなに悪くないのかな。

そこそこ酔った頭で。
脚はキコキコ自転車をこぎながら。
そんなことを考えていました。

 

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