それはそれは見事な続編映画『エノーラ・ホームズの事件簿2』“Enola Holmes 2”を観たら

第1作の感想をアップしたのが1年半前でした( →希望にあふれ、何より楽しい映画『エノーラ・ホームズの事件簿』“Enola Holmes”を観たら)。
何書いたっけ?と読み直したら脱字を発見したので修正しときました(あの交通事故のことは忘れてたけど思い出したら腹立ってきた。嘘つきババアめ)

というわけでNetflixで続編『エノーラ・ホームズの事件簿2』を鑑賞。
「〇〇の逆襲」だの「〇〇オブ〇〇」だの余計なサブタイトル無し。なんとそっけなく潔いタイトル。
原題も“Enola Holmes 2”みたいです。簡潔。「事件簿」すら無し。プロレスラーなら黒いトランクスにリングシューズだけのストロングスタイルといったところでしょうか。

映画はエノーラが2人の警官に追われて街を逃げ回る場面から始まります。
通行人をかき分け、道をふさぐ馬車を素早く迂回して走り続けますが、とうとう袋小路に追い詰められてしまいます。
警棒を構えて迫ってくる警官たち。にらみ合う両者。
観客に背を見せていたエノーラがパッと振り向いてこう言います。
「説明するわね」

1作めと同じように観客に語りかけるのOKルールです。
場面は巻き戻ってエノーラが自分の探偵事務所を開いた時点に戻ります。
意気揚々と開店しましたがどうもうまくいっていない様子。
「若さ」と「女性である」という、エノーラが自分では長所だと思っていることがオジサンオバサンの依頼人を遠ざけているようです。
落胆して事務所を畳もうかというところまで追い詰められたところに初の依頼人が。子供というくらいの若い女の子が人探しを頼みにやって来ました。

そこから単なる人探しではない事件と冒険が始まります。
それがまぁ見事に一作めと同じ種類の面白さ。
ユーモアやアクション、各キャラクターの魅力、感動ポイントなどみんな一作めと同じバランスでいい具合に混じり合っているように感じました(ミリー・ボビー・ブラウンのコスプレ要素も健在です)。
なので全体の感想は一作めの感想と全く同じです( →希望にあふれ、何より楽しい映画『エノーラ・ホームズの事件簿』“Enola Holmes”を観たら)。
ただ、元祖シャーロック・ホームズシリーズに出てくるお馴染みキャラクターがそれぞれいいタイミングで現れる面白さは今作ならではでした。
ぜひ第3作も作って欲しいですね。
原作小説のストーリーに沿っているのかな?と気になりましたが、日本語訳は絶版のようです。もったいない。

まぁでも、このカバーの本を書店で見かけても手に取らないなぁ、とは思います↓

映画の冒頭(エノーラが警官に追われるシーンの前)、「一部 重要な箇所は真実を含む」と表示されます。
一瞬、シャーロック・ホームズの設定を借りてることを言ってるのかなと思いましたがもちろんそんな意味ではなく。
私は鑑賞後調べるまでわかりませんでしたが、歴史や労働問題に詳しい人なら気づくかもしれない実在の人物が関わった実際の事件が物語の核心になっていました。
観客に語りかけるという「作り物感」を感じさせる手法を使いながら、芯には実話を練り込んで、エノーラ・ホームズもその時代に実在したかのように錯覚させる。そして何より楽しい。手練れが作った映画だと思いました。

というわけで一作めが好きな方は必見。
一作目を未見の方は2作続けて鑑賞することを強くおすすめします。

『エノーラ・ホームズの事件簿』

Netflixでしか観られないのが残念というかもったいない気がします。こういう映画は広く観られるべきかと思います。特に子供達に。

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