俳優が本物に勘違いされるストーリーは『ギャラクシー・クエスト』(1999)や『ザ・マジックアワー』(2008)など思い浮かびますが、その前にこのサボテン・ブラザース』(1986)があったのでした。
このパターンってもっと古いスタンダードな元ネタがあるような気がしますがどうなんでしょう?シェイクスピアとか。
こういう時サラッと「あれはシェイクスピアの〇〇だよね。ちょっとわかりにくいけどさ」とか言えるとかっこいいのですが、身近にそんなこと言う奴がいたら「はっ!!」って言いそうですけどね。
今回はNHK-BSの録画を鑑賞しました。一年半くらい前に録画したものですが、観ないでいたその一年半の間にもう一回放送してました。うふ。
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(ポストカード付き)ですって。どんな絵柄か気になります。
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メキシコの小さな村サント・ポコの美しい娘カルメンと少年ロドリゴが、悪党エル・グアポの一味から村を守ってくれる用心棒を求めて町の酒場にやって来ますが、誰も相手にしてくれません。それどころか酒場の客も悪党みたいのばかりでした。
疲れ果てて入った教会で上映されていた正義の味方 “スリー・アミーゴス” の映画を見た二人はこの三人が実在の英雄だと思い込み、ハリウッド宛に電報を打ちます。
一方ハリウッドでは “スリー・アミーゴス” はすでに落ち目で、三人は映画会社ゴールドスミスをクビになっていました。
映画を現実と思い込んでしまう素朴な村人、西部劇そのまんまの町の酒場、資本家が威張り散らすハリウッド。
最初の15分くらいでわかりやすく対比されてました。
何も知らずに観始めたとしてもこの後の展開が想像できちゃいますね。どんなことが起こるかと想像して口がむずむずしてきます。
下着姿で映画会社の門から追い出された三人のところに自転車で電報の配達人がやってきます。
「アミーゴスに電報」
って何だよその配達。
この、『七人の侍』的な大筋にいろんな種類のお笑いネタが入ってきます。好き勝手な感じで。
町の酒場で撃ち合いがあってもすぐに死体を片付けて、テーブルも直して元通りになるけどまたすぐ撃ち合いがあって、とか「西部劇あるある」じゃないけど(「西部劇ないない」かな?)笑っちゃいました。酒場は何があっても何人死んでも「西部劇の酒場」を維持し続けるみたいです。客の人数はいつも同じくらいで無表情に飲み続けてます。ここだけ真面目に考えるとシュールですよね。
私は “スリー・アミーゴス” の歌と踊り、そしてそれを取り入れたガンアクションが本当に楽しかったです。ラッキー・デー(スティーヴ・マーティン)の走り方とかいちいちおかしいもんなぁ。
「歌う木」だの「見えない剣士」だのが唐突に話に出てきてストーリー的にちょっと「どうなったの?急にファンタジー要素なの?」というところもありましたが、地図で場所を示す謎の暗号がそのまんまだったら、というギャグなんでしょうね、あれ。その地図どこで手に入れたんだよって疑問は残りましたが。
というわけで。
気楽に観られる「なんか好きな映画」になりました。
そのうちまた放送があると思いますので未見の方はぜひ。
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