夏休み殺し屋映画劇場2024『仕掛人・藤枝梅安』『仕掛人・藤枝梅安2』を観たら

夏休みといえばやっぱり殺し屋映画ですよね。
というわけで今回はこれらを鑑賞。

『仕掛人・藤枝梅安』
『仕掛人・藤枝梅安 2』

私にとって水戸黄門といえば東野英治郎、藤枝梅安といえば緒形拳なんですが、今回鑑賞したのは豊川悦司の藤枝梅安でした。

ちょっとエロいシーンから始まりますが、すぐに仕掛けのシーンが続きます。しかも水中戦。仕掛けを終えて水から上がってくる坊主頭はカーツ大佐の如しでした。
赤い月の下、河原をふんどしいっちょでのっしのっしと歩くトヨエツ梅安。
特にわけもなさそうなのに振り向くトヨエツ。
ここでタイトル

仕掛人
藤枝
 梅安

この振り向いたトヨエツの顔がなんかトヨエツに見えなくて、「あれ?これ誰だ?」と戻して見直しましたが、別の誰かが出てくるわけでもなく、トヨエツでした。私のトヨエツ顔認識がどこかおかしいのかもしれません。

梅安は仕掛けを終えたその足でお友達の彦さんの家に寄り、お茶漬けをご馳走になります。
映画の始めから説明的なナレーションが付いているのですが、それが彦さんの語りだということがここでわかります。

梅安さん、表の顔は鍼医者。それもかなりの名医のようで患者さんがたくさん押し掛けてます。
治療の合間に元締めと会い、仕掛けの後金を受け取りますがそこで次の仕掛けを依頼されます。
で、その相手が、ってところからみんながみんなこんがらがった糸のようにつながっている話が始まります。話が進むにつれてその糸は過去へ過去へとつながって、悲しい事実も明らかになってゆきます。
という展開。

エンドロールの後に、梅安と彦さんが旅に出て、お伊勢参りの後京に向かうという場面が続きます。そこでひとりの侍を見かけて、…という話で『2』に続きます。

↑NOT TOYOETSU

『2』は彦さんの復讐がメインに進みますが、そこに梅安の昔の因縁もガッチリ絡んできます。
観ていて「そんなおめぇ、なんでもつながってこんがらがるもんかよ」とチラッと思いましたが、それでも一作目よりアクション多めなのとこの話どうなっちゃうんだろ?という興味に引っ張られて最後まで面白く観られ、終盤になると何箇所かでホロリとしてしまいました。

豪華出演陣で全体に見応えありましたが、中でも高畑淳子がすごく良かったです。
哀しく殺伐とした展開が続く中でホッとさせてくれる役柄なんですが、なんでしょう、あのキャラクターはどうやって生まれてきたんだろうと思ってしまいました。セリフの緩急とか身振りとか。
で、これ書きながら高畑淳子の出演シーンを観てたのですが、なんだか樹木希林の演技に似てるなぁ、と思いました。
まぁ若い頃の水谷豊と火野正平とか、一時期の松田優作と原田芳雄とかその程度ですけどね。

思ったよりずっといい映画でしたがただ。
エンドロールの後に流れる梅安と長谷川平蔵がすれ違うというシーン。こんなの心底いらないと思いました。

blinkjitu
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