約束なのでNetflixの配信でこれ観ました。
『悪の教典』と同じ三池崇史監督、伊藤英明主演、山田孝之も出てるこれ。
酷評されているのは知っていましたが、最初に思ったのは、
『ブレードランナー』のビジュアルってパブリックドメインだっけ?
そう思っちゃうくらい冒頭の東京の風景がもろブレードランナー。でも東京だから日本語があって当たり前なのでどう受け止めていいかわからない。
空飛ぶ車のデザインもシド・ミードに大丈夫?って心配になるくらいもろスピナーでした。
原作は読んでないのですが、男向けのアクション漫画ってほぼヤンキー気質で展開すると思っているので、この映画がヤンキー向けのバカ映画になってるのも無理ないかな、と。
火星ではじめてゴキブリ人間と遭遇した時もぼーっと眺めて「なんだあいつら?」とか言ってる。修学旅行で他校の生徒を見つけたヤンキーってあんな感じだよきっと。
で、武井咲が殺されちゃうのね。ぼーっとしてるから。
明らかに首の骨を折られてんのに、抱き起こされてから首がガクってなるのね。死んだのがバカヤンキーにもわかるように。
で、その時ゴキブリ人間に向かっての伊藤英明のセリフが
「何してんだてめぇ!」
ね。
他校の生徒にいきなり襲われたヤンキーが言いそうなセリフ。
うすうす感づいてはいたけど、この辺で、
「この映画ふざけて作ってんな」
と気づく。
火星に行った人間たちは手術で昆虫の能力を身につけていて、その力でゴキブリ人間と戦うことになります。みたいなことがダラダラ説明されます。
あ、そうそう舞台は火星です。何か説明する気力も出てきませんが。
で、昆虫の能力っていうのがみんなそれぞれ違って、何か危険な得意技を持っている昆虫が選ばれてます。ショッカーの怪人みたいです。
しかも薬を射って変身しますこいつら。変身するんですよ。人間が。昆虫に。
そうなんです。これ、仮面ライダーの宇宙ヤンキー版なんです。
変身する時にその昆虫の能力や、いかに危険かの解説があって、そこは面白いと思いましたが、変身した後の姿っていうのが、丸々着ぐるみならともかく、役者さんの顔が見えるようなデザインで(白塗り黒塗り)、見ていて切なくなってくるレベル。しかも全体的にあまりに安っぽい。
よくこんな姿晒したなぁ、と役者魂に感心するレベル。
武井咲が早々に死んだのはこんなカッコさせられなかったからじゃないかと邪推してしまいます(後にそうでもなかったことがわかる)。
その後もいろいろなことが起こりますがもう勘弁してください。
ただ、回想シーンで山田孝之が胸毛を見せていたところで、
やっぱりこの映画ふざけて作ってんな
と確信したことを申し添えてこの感想文のおしまいの挨拶に代えさせていただきます。
原作はきっと面白いと思いますよ。読んでないけど。